11人全員が触って生まれた追加点。そして大久保嘉人が車屋紳太郎に要求し続けていたこととは? / ワンポイントレビュー:リーグ2nd第2節・名古屋グランパス戦:3-0

 パロマ瑞穂スタジアムでの名古屋グランパス戦は3-0で勝利。

 内容的には完勝といって良いと思います。年間首位に返り咲いたチームが、15位にいたチームに力の差を見せつけた90分でした。

 これで年間首位キープ。総得点1位、失点数の少なさも鹿島と並んで1位タイとなりました。しかしそんな喜びが吹き飛んでしまう出来事がありました。

 勝敗がほぼ決した終盤の時間帯に起きた中村憲剛の負傷です。試合続行が不可能となり、タンカに運ばれたまま交代。なんとも後味の悪い試合になってしまいました。

 名古屋戦の翌日、クラブハウスから松葉杖で帰っていく彼と少し話をしました。並べてくれた言葉は、実に彼らしいなと思いました。正式な診断は月曜日(11日)に出るとのことで、それを待ちたいと思います。

では、この名古屋戦のポイントを振り返ってみようと思います。ラインナップはこちらです。

1.「あれは質だね」(中村憲剛)。「高さ」でこじ開けた先制点。その崩しで効いていた、エウシーニョのスルーパスを振り返る小林悠。「あまりないですよね。クサビに当てて、入って来るイメージがある」。

2.抜群の攻撃参加と、浮き球クロスとグラウンダーを使い分け続けた車屋紳太郎。待望のアシストに「自分が遅れたかなと思ったけど、嘉人さんが良いタイミングで出してくれた。良いタイミングで上がれたかなと思います」。

3.「股抜きを狙う感じで速いボールを通して、それがうまくいきました」(車屋紳太郎)。目があった瞬間に出したクロスではすでに遅い!?大久保嘉人が要求し続けていたクロスボールとは。

4.前節の課題を克服した試合運びで完封。そして中盤で凄みを見せ始めている大島僚太。

5.「もう大丈夫でしょ。福岡戦を経験しているし」。名古屋戦翌日に聞いた中村憲剛の思い。

以上のポイントで、約6000文字です。できる限りピッチ上の分析にしましたが、やはり中村憲剛のことも触れておきました。

なおプレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ2nd第2戦・名古屋グランパス戦)

では、スタートです。

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