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「前へ前へ」の姿勢で生まれた7得点。歴史的な大勝劇を呼び込んだ「ボール狩り」を、指揮官はいかにして機能させたのか。(リーグ第26節・北海道コンサドーレ札幌戦:7-0)

等々力陸上競技場での北海道コンサドーレ札幌戦は7-0で勝利。

2位と4位の直接対決でしたから、これだけの大差のスコアになることを予想していた人はいないと思います。

 得点場面は、どれも美しかったですね。1点目の家長昭博の心憎いまでの落ち着きで放ったコントロールショット・・・ものすごく見事な弧を描いて、クリアしようとする相手ディフェンダーの頭を越えて、綺麗にゴールネットに吸い込まれました。

 2点目の中村憲剛のダイレクトボレーも、見事なミートで流し込みました。なんで小林悠はグラウンダーではなく浮かしたボールを出したのかわかりませんが・笑、あれも美しかった・・・と、7得点すべてを語り出すと終わらないですね。

 ちなみに試合後の小林悠には、2点目の場面でなぜ浮き球でアシストしたのかを一応聞いたのですが、「(パスが)相手に当たらなければ、ケンゴさんなら(浮き球でも)決めるかなと思って。ダイレクトで打つ感じはFWっぽかったですし、うまいっすよねー」と、あまり考えずにナチュナルに浮かしたパスにしたことを明かしてました。一方の中村憲剛は「足元に来い!」というイメージで準備していたので、あの浮き球にはびっくりしたそうですが。

 そしてなにより、試合終盤にプロデビュー戦となる田中碧が入るときの歓声と、彼がゴールを決めたときの等々力の爆発・・・ここ最近にないぐらいの、凄い雰囲気でした。

 そんな歴史的な等々力劇場のレビューになります。ラインナップはこちらです。

1.「ポジティブなミスだったと思うし、あまりチームとして崩れる雰囲気もなかった」(家長昭博)、「相手のミスに助けられた部分もあるが、試合は90分で戦うもの」(奈良竜樹)。3本の決定機を作られた、立ち上がりの15分。「紙一重」だったように見えて、選手達に余裕があった理由とは?

2.「一回、バックパスが入った時に、油断する感じはありました。リョウタ(大島僚太)にはあそこを見ていてと話していた」(車屋紳太郎)。シンタロウがサイドで見せた推進力と、ケンゴによるトランジション。家長昭博のコントロールショットを生んだ、チームとしての攻撃の狙い。

3.「やりながらではありましたが、シャドーを消しながら出て行くというのは意識していました」(大島僚太)、「それはオニさんの狙いでした。お互いにそういうところの攻め合いになるので、そこで上回れと言われていた」(小林悠)。大量得点を呼び込んだ「ボール狩り」を、指揮官はいかにして機能させたのか。

4.「湧いて出るようなサッカーがウチのサッカー。人が前に出て行くのは大切。前に出て行かないと点は生まれない」(中村憲剛)、「そこは監督には言われていましたし、得点が足りないのもわかっていました。それを追い求めてやっています」(家長昭博)。前へ前への姿勢で生まれた7得点。そして二列目の選手達が語る、自分たちの得点力の必要性。

5.「一つゴールという形で結果に出たのはよかった」(下田北斗)、「『こぼれて来い!』と思っていましたが、ボールが来てしまったので、思い切って打ったら入りました」(田中碧)。初ゴールを挙げた二人が見せた「思い切り」。チャンスをつかんだ彼らの姿勢がチームに与えるものとは?

 以上、5つのポイントで冒頭部分も含めて約10000文字です。ゴールシーンの解説ではなく、大量得点が生まれた背景を読み解くゲームレビューにしています。読み応えはたっぷりです。

なお、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第26節・北海道コンサドーレ札幌戦)

では、スタート!

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この続き:9,214文字

「前へ前へ」の姿勢で生まれた7得点。歴史的な大勝劇を呼び込んだ「ボール狩り」を、指揮官はいかにして機能させたのか。(リーグ第26節・北海道コンサドーレ札幌戦:7-0)

いしかわごう

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サッカーと将棋をコンテンツ化するフリーランスです。Number Webなどに寄稿。著書は「将棋でサッカーが面白くなる本」、「川崎フロンターレあるある1&2」など。「サッカー脳を育む」、「サッカー上達のためのマインドとメソッド」など中村憲剛の著書の構成も担当。
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