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鬼木フロンターレを読み解く講座vol.24〜等々力で迎えた開幕2連戦。想像以上に徹底された包囲網と、乗り越えるべき難題。

鬼木フロンターレを振り返る講座、2019年の第2回目になります。

ゼロックスで完封勝利をおさめ、チームは上々の滑り出しとなり、迎えた2019年のJリーグ開幕。今回はリーグ戦開幕直後の戦いぶりを振り返っていきます。

3連覇を掲げた2019シーズン。鬼木達監督は、リーグ2連覇を成し遂げても、チームに満足していないこと、さらに強くなること、そしてシーズンを通じて自分たちから崩れないことを口にしています。

「(チームが)強くなったかはわかりません。でも強くなっていかなくてはいけない・・・・もっともっと。僕の中では2年だけですし、タイトルもまだ二つ。そういう意味でいうと、ここからだな。去年も、『本当の意味で強くなっていくためには連覇しないといけない』と言いました。もっとやらなくてはいけない。いい時もあれば、悪い時もある。でも自分たちで崩れない。それが大事ですね」

 リーグ優勝を果たした過去2年とも、シーズン序盤は苦しみました。それを踏まえての3年目の挑戦。ただ他クラブの合言葉も「フロンターレを止める」になっているはずで、あの手この手で対策を練ってくることでしょう。包囲網が徹底されているだけに、強い信念と、さらに高い志を持って臨む2019年の開幕戦となります。

 開幕戦の相手は、FC東京でした。いきなり多摩川クラシコです。

 車屋紳太郎と久保建英のマッチアップ、懐かしいですね。結果は0-0のスコアレスドロー。決定機は多く作りましたが、ゴールネットを揺らせず。ホームでのドロー発進となりました。

これまで圧倒的な勝率を誇っていた等々力でしたが、2019年シーズンは引き分けが多くなり、思うように勝てなくなりました。12試合の引き分けで、2018年の倍の数字です。12試合のうち、9試合がホームゲームでの引き分けでした。

年間通じてホームで勝ちきれなかった要因として、庄子春男GMは「等々力に乗り込んでくる相手は、勝つというよりも負けないような戦法で乗り込んでくるという印象を受けました」と翌年(2020年)の新体制発表会見で述べています。

 実際、そうだったと思いますし、ホーム連戦となった第2節・鹿島アントラーズ戦(1-1)も含めて、相手は負けないような戦法と対策で等々力に乗り込んできたと言えたと思います。

では、具体的に相手がどういう対策を練ってきたのか。そうした背景を探りながら、リーグ戦開幕直後の戦いぶりを振り返っていきたいと思います。

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では、スタートです。


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