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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第20節・セレッソ大阪戦)

10月3日はヤンマースタジアム長居でセレッソ大阪戦です。

2位・セレッソ大阪のホームに乗り込んでいく首位攻防戦。言うまでもなく、今節もっとも注目されているカードだと言って良いでしょう。

現在、首位の川崎フロンターレと、2位・セレッソ大阪との勝ち点差は11です。残りは14試合。この直接対決を終えると、残りは13試合になります。

一般論ですが、「追いかけるチームが追いつける勝ち点差の範囲は、残りの試合数」と言われています。

 例えば相手との勝ち点差が「6」と聞くと、「こっちが連勝して、相手が連敗すれば2試合で追いつけるやん」と思うかもしれません。

 数字上は確かにそうなんですが、実際のところ、相手が引き分けて勝ち点を積み上げたり、自分たちが勝っても相手も勝ったりと、そう簡単には縮まらないものです。現実的に考えていくと、「残り試合数=勝ち点差」という図式が成立すると言われています。もちろん、あくまで目安として、ですが。

 現在、首位の川崎フロンターレと、2位・セレッソ大阪との勝ち点差は11。この直接対決を終えると、残りは13試合になります。もしこのセレッソ大阪との直接対決でフロンターレが勝利した場合、両者の勝ち点差は14になり、残り試合数と勝ち点差が逆転することになります。

この状況になると、いかに優勝に向けた優位なシチュエーションになるかはわかると思います。

 だから、なのでしょう。

「決勝戦のつもりで。こういうゲームを34分の1とは思っていないです」(鬼木監督)。

「34分の1とは思わない。特別な試合になる。そのための覚悟だったり、準備をしたいと思ってます」(小林悠)

「この1戦を34分の1では捉えていない。ここでセレッソを叩くことが優勝に大きく近づくと思っている」(守田英正)

リーグ戦全34試合のうちの1試合ですが、監督と選手が申し合わせたかのように「34分の1ではない」との認識を口にしています。この試合の結果で何かが決まるわけではないですが、それぐらいビッグマッチであることには変わりありません。

では、そんな一戦の見どころを語っていきたいと思います。ラインナップはこちらです。

■「そういうゲームだからこそ、熱いゲーム、自分たちらしいサッカーを前面に押し出したい」(鬼木監督)。大島僚太、復帰なるか。90分で勝ちに行くための指揮官の選択は?

■「勝負のところでのスイッチの入れ方。少しの意思疎通で変わると思う」(小林悠)。強固なセレッソ守備組織は、チームの目を揃えて崩す。

■「アンカーを消して、外に出させたい対戦相手が多くなる。その時にうまく中が開くように、ボールを回しながらできればと思います」(守田英正)。攻撃に彩りを添えるアンカー・守田英正の配給と組み立てに注目すべき理由。

■「プレスをかけた時のコンパクトさ。後ろがついてくるという絶対的な信頼があるし、だからこそ、前も生きる」(小林悠)、「今は誰が試合に出ても、前から一生懸命ハードワークしてくれる」(チョン・ソンリョン)。リーグ最少失点を支える前線と最後尾の信頼感。そして、負けられない中盤の主導権争い。

■引き分けのままで時計の針が進むと、焦れてくるのは向こう側。大事なのは「間違えないこと」である。

以上、5つのポイントで全部で約9000文字です。ビッグマッチなので書きたいことはたくさんありましたが、ポイントをギュッと絞ってまとめました。ぜひ読んでみてください。ちなみにキックオフは15時。デーゲームなのでご注意を。

前節のレビューはこちらです。→「刹那さを消せやしない」 (リーグ第19節・湘南ベルマーレ戦:1-0)

では、スタート!

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