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「刹那さを消せやしない」 (リーグ第19節・湘南ベルマーレ戦:1-0)

Shonan BMWスタジアム平塚での湘南ベルマーレ戦は1-0で勝利。

1試合3点を目標にしているだけに、敵地だったとはいえ、1−0での勝利に満足している選手はいないように見えました。

 一方で、守備陣に目を向けてみると、それまでリーグ最少失点だったセレッソが2失点したことで、完封した川崎フロンターレの失点18はリーグ最少失点になりました。

 圧倒的な得点力を見せる攻撃陣ばかり注目されてますが、1-0でも勝てる守備陣がいることは頼もしいことです。特にこの日のジェジエウはスーパーでしたね。決定機をブロックするだけではなく、驚異的なスピードと優れた決断のカバーリングで、相手のカウンターの芽を何度も摘み取りました。僕がMOMを選ぶとしたら、彼ですね。ジェジエウ以外の守備陣も、最後まで集中して完封しました。

 何より勝った結果は評価されるべきでしょう。試合後のリモート会見では、内容には満足していない旨のコメントを口にしていた鬼木監督でしたが、勝ち切ったことにはしっかりと選手を褒めています。

「前節もそうですが、長いリーグ戦なので、いつもハイパフォーマンスというわけにはいかない。3連戦の最後でゲームをものにした。そこは全員の力がついてきていると思います。でも、もっともっと力をつけていきたいと思っています」

 もちろん、ちょっとモヤモヤした人も多かったと思います。では、そんなゲームを振り返っていきたいと思います。ラインナップはこちらです。

■なぜ湘南の〔5-3-2〕システムを攻めあぐねたのか。左サイドで起きていた誤算とは?

■「遊びのパスなのか、勝負しにいくのか、そこの判断が今日はバラバラだった」。試合後の谷口彰悟が指摘した危機感を検証する。「遊びのパス」と「勝負のパス」の意味、あなたはわかりますか?

■「連動した、共通意識を持った良いゴールだったと思います」(鬼木監督)、「1つのチャンスを仕留めてくるというクオリティーの高さを感じました」(石原広教)。相手が食いついた瞬間を絶対に見逃さない家長昭博と、それを絶対に仕留めるスナイパー・小林悠。決勝ゴールを読み解く。

■「自分の感覚では出してくれればというシーンがあった」。最後まで生まれなかった追加点。最前線にいる小林悠も指摘した攻撃の違和感とは?

■湘南のカウンター狙いに対抗した、後半の「カウンター返し」。そして1-0の勝利を支えた守備陣が見せ続けたもの。

■(※追記:9月29日)「そこはナァナァにせず、しっかり言うべきところは言って、誰がどうしようとしているのか。そこを伝え合うのが大事だったと思ってます」(小林悠)。フリーだとわかって、あえてシュートを打ったのか。フリーではないと思ってシュートを打ったのか。その選択と判断を小林悠が突き詰めたかった理由。

以上、5つのポイントで全部で約12000文字です(9月29日に追記しました)。今回は、パスの質や判断の部分での共通理解に関する話も掘り下げてみました。

なお、プレビューはこちらです。答えあわせにどうぞ。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第19節・湘南ベルマーレ戦

では、スタート!

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