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「いつまでも変わらぬ愛を」(2022 アジアツアー:ベカメックス・ビンズンFC戦:2-0)

ビンズンスタジアムでのベカメックス・ビンズンFC戦は2-0で勝利。

アジアツアーの3戦目として、ベトナムで行われたこの一戦。若手中心で組まれており、スタメン数人をU-18の選手やアカデミー出身の大学生が占める編成で臨んでいます。ゲームの指揮を執ったのも鬼木達監督ではなく寺田周平コーチとなっていたので、普段とは違うポイントが多い試合でしたね。

ちなみに完封勝利は随分と久しぶりです。実はリーグ戦と親善試合では失点が続いておりまして、いつ以来の無失点試合だったかというと、第29節の広島戦(4-0)以来となる無失点でした。今年最後の試合でしっかりと完封して全日程を終えたのは、良かったのではないでしょうか。

(試合はYouTubeで視聴できます)

 若手がたくさん出た試合だったので、深掘りしたい選手も何人かいるのですが、このレビューでは、後半から出場した1年目のGK早坂勇希について語りたいと思います。

 タイでの北海道コンサドーレ札幌戦に続いて、これが2試合目の出場です。札幌戦では先発して2失点。このビンズン戦では後半から安藤駿介に代わってピッチに入り、無失点で試合を終えました。公式戦ではないものの、無失点で終えたことはプロ一年目の彼自身にとっても、良い締めくくりになったのではないかと思います。

 後半の立ち上がりに左サイドを突破されてゴール前に迫られる場面が2度ありましたが、シュートはどちらも枠外に。アディショナルタイムに、フリーキックの競り合いのこぼれ球をプッシュされてゴールネットを揺らされたものの、こちらはオフサイド。後半の45分を通じて枠内シュートもなかったので、GKとしては大きな見せ場もありませんでしたね。

 桐蔭横浜大学から今季加入した早坂勇希は、小学校5年生からのアカデミー育ち。それも、小学生時代から熱心に等々力競技場や麻生グラウンドに足を運ぶ熱烈なサポーターでもありました。

「休みの日には、ふらっと麻生まで練習を見に行ってましたよ。もちろん、一般のサポーターとしてです(笑)」

 加入間もない頃、彼にインタビューする機会があったのですが、本人はそう言って笑っていました。まさに生粋のフロンターレサポーターなんですよね。ちなみに一番最初に間近で見た選手は、GKの安藤駿介だったそうです。

「小学校の時には等々力で出待ちもしていました。一番最初に見た選手は安藤さんで、間近で見たのはケンゴさん(中村憲剛)、ジュニーニョ・・・・田坂さん(田坂祐介)からはサインカードをもらいました。ファン感も毎年見てきたし、浮き沈みのないままずっと来ています。自分がいたクラブというのもありますが、一番好きなクラブなので、気持ちはずっと高いままです」

 プロ一年目、最後の試合となったこのビンズンFC戦。
子供の頃に見ていた存在の安藤駿介と交代して、後半のピッチに立つのだから、なんとも不思議な巡り合わせです。

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