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「あの日の空と、僕らの未来」 (リーグ第34節・柏レイソル戦:3-2)


三協フロンテア柏スタジアムでの柏レイソル戦は3-2で勝利。

0-2からの見事な逆転勝ちでした。家長昭博が2点、そしてレアンドロ・ダミアンが1点という、なぜか第4節の柏レイソル戦と得点者と内訳が同じ3ゴールでしたね。珍しいこともあるもんです。

 思えば久々のアウェイゲームでの勝利でもありました。

というのも、11月になってから、アウェイでは勝ちがありませんでした。第27節の鹿島(1-1)、第28節の大分(0-1)、第31節の清水(2-2)、第32節の鳥栖(1-1)。アウェイで最後に勝ったのは第22節の広島戦で10月の出来事です。アウェイでは4試合連続で勝てていなかったんですね。

 ついでに言うと、デーゲームでの勝率もよろしくなかったんですね。
リーグでは、ホームで唯一負けた第26節の札幌戦(0-2)、第28節の大分(0-1)、第31節の清水(2-2)、第32節の鳥栖(1-1)と、11月の苦戦はいずれもデーゲームでした。

 逆に11月以降で勝利したのは第30節の横浜FM戦、第29節のガンバ大阪戦、そして第33節の浦和レッズ戦と3試合とも等々力でのナイターなんですね。なので 最終節での「アウェイ&デーゲーム」と言う難題(?)を払拭できました。年末の天皇杯は準決勝も決勝もデーゲームですからね。変な苦手意識がつかなくて良かったですな。何よりリーグ戦の日程を無事に消化できました。

では、リーグ最終節を振り返っていきたいと思います。ラインナップはこちらです。

■「最初、予想しているのとは多少、違うフォーメーションでもありました」(鬼木監督)。理にかなっていた3トップ&IHの総入れ替えが機能しなかった前半と、3バックではなく4バックを採用してきたネルシーニョプラン。そして、中村憲剛がいない2020年最終節。

■「タメができるところからのランニングがキーになると思っていました」(鬼木監督)、「ワイドな選手が外に引っ張られすぎていた。前半のような奪い方はなかなかできなくなったのが失点に繋がる要因になったと思います」(古賀太陽)。なぜ家長昭博と三笘薫の投入で、チームに好循環が生ま始めたのか。後半に見せた圧巻の逆転劇を読み解く。

■「でもね、作り上げることのほうがいい人生でしょう。そう思いませんか?」。記録尽くしだった2020年の鬼木フロンターレを振り返る。そして、日立台からの帰り道に思ったこと。

■「中身が全然違う。10年以上続いているフロンターレのアタッキングフットボールに、風間さんが違うエッセンスを持ち込んでくれたよね」、「(伊藤)宏樹さんの引退で、気にするようになった。みんな35歳ぐらいで辞めてるから、自分もそう遠くはないなと。きっとフロンターレ一筋で終わるんじゃないかな」。ケンゴが語っていたクラブスタイルの変遷と、数年後の自身の未来像。(中村憲剛の回想記:2014年)

■(追記:12月24日)「川崎フロンターレをいいクラブにしたい、川崎を強くしたいと思うクラブ、サポーター、スポンサーのみんなが同じベクトルを向いた結果だと思いました」、「全部自分にベクトル向けてください。その気持ちを持って一日一日頑張れば、必ず道はひらけます」。スピーチで印象的だった「ベクトル」という言葉。その中心を歩み続けた中村憲剛。(12月21日:中村憲剛引退セレモニー)

■(追記:12月24日)「あなたと会ってなければ、ここまでになってなかったと思います」。家族との強い絆。そして加奈子夫人について語る時、中村憲剛が語っていたこと。(12月21日:中村憲剛引退セレモニー)

以上、6つのポイントで全部で約23000文字のボリュームとなっています。リーグ最終節なのでシーズン総括的な内容、12月21日の中村憲剛引退セレモニーのことも盛り込んでおります。

なお、プレビューはこちらです。現役引退を発表した元川崎フロンターレの田坂祐介の約3000文字追記コラムもあるので、ぜひ読んでみてください。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第34節・柏レイソル戦)

では、スタート!

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