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「攻めていこーぜ!」 (リーグ第22節・名古屋グランパス戦:4-0)

豊田スタジアムでの名古屋グランパス戦は4-0で勝利。

2位の本拠地に乗り込んでの直接対決でした。名古屋はこれまでの12試合で喫した失点はわずか3。10試合を無失点勝利という驚異的な堅守を誇っています。

 ところが。

試合が始まると、立ち上がりの動きが固かった名古屋を圧倒。開始直後の3分に旗手怜央の一撃で先制パンチを浴びせると、10分にレアンドロ・ダミアンのヘディング、さらに23分にもダミアンのヘディング。ほぼ一方的と言える押し込む展開で、ハーフタイムどころか飲水タイムまでに3-0としてしまいます。

後半はテンポを少し落として時計の針を進めましたが、84分の遠野大弥の一撃でトドメを刺し、終わってみれば4-0。完膚なきまでに打ち砕きました。試合全体を通じてみても「フロンターレ、強し」を印象付けることができた首位攻防戦だったと思います。

この勝因に関しては、ピッチで起きていた現象面を読み解けば、自ずと説明できる試合だったと思います。ただ、それよりも気になったことが個人的にはありました。

それは「大一番と言われる試合の入り方に、なぜあれだけの差が両者に生まれていたのか」という部分です。立ち上がりの出来が明暗を分けたと言っても過言ではない試合だったので、練習取材をもとにその背景も考察してみました。

レビューのラインナップはこちらです。

「選手が気持ちを存分に出してくれたと思います」(鬼木監督)。成熟したメンタリティーを示した前半の試合運び。麻生の練習で磨いているのは、技術と戦術だけではない。大一番に向けたチームの準備で感じたもの。

■「こういう強いチームに始まりの時点で苦しい試合になってしまいました」(ブルーノ・コーチ)。「早い段階で失点してしまって、チームとして後ろ向きになってしまった」(柿谷曜一朗)。なぜ名古屋はゲームの入り方に失敗し、負の連鎖を止められなかったのか。川崎もかつて通ってきたからこそわかる問題の原因。

■指揮官がトレーニングで提示していた、難攻不落の名古屋守備陣攻略図。堅牢を築くCBコンビをあえて狙い撃ちした理由とは?

■キーワードは、セカンドボールとトランジション。二次攻撃から生まれた必然の追加点を読み解く。

■左サイドエリアの攻防戦にあった「マテウス対策」と「ボールの失い方」。大勝劇を経て次節の両SBのポジショニングはどうなるのか。

5つのポイントで全部で約11000文字。このボリュームでわかるかもしれませんが、見出し以外の話題もだいぶ書いております。ぜひ読んでみてください。

なお、プレビューはこちら。答え合わせとしてどうぞ。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第22節・名古屋グランパス戦)

では、スタート!

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