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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第22節・名古屋グランパス戦)

4月29日は豊田スタジアムで名古屋グランパス戦です。

首位・川崎フロンターレは開幕から12戦負けなし。2位の名古屋グランパスもわずか1敗。勝ち点3差でぶつかる天王山です。しかもACLの日程の関係で、来週にはホーム・等々力競技場で名古屋と再戦となります。

そのため優勝のかかった2試合と、Jリーグファンからも注目を集めています。

注目されることはありがたいですが、個人的にはこの結果で全てが決まるような試合ではないとも思っています。

なにせ、シーズンはまだ前半。

去年もセレッソ大阪との直接対決は、2位との天王山としてホーム&アウェイで注目を集めました。どちらもフロンターレが勝利したわけですが、最終的にはセレッソ大阪ではなく、その後に浮上してきたガンバ大阪との優勝争いになりました。

もちろん、この名古屋戦が、長いシーズンにおける「ここは落とせない」という勝負所であるのは確かです。でも、だからといって、名古屋との結果で全てが決まるわけでもありません。シーズンはまだまだ続いていきますから、この連戦に思いを込めすぎないことも大事なのかもしれません。

もっとも、勝たなくてはいけない試合であるのは言うまでもありません。当然ながら、鬼木監督は必勝を口にしていました。しかも、かなり強い口調で。

「こだわるべきゲームだと思います。38分の2ではなく、順位が近いところにいる相手で、昨年アウェイで負けている。自分たちが成長している上では倒さなくてはいけない相手だと思ってます」

ちなみに鬼木体制ではここ2年、豊田スタジアムで負けております。2018年には勝っているのですが、鬼木監督にとって風間グランパスとの初対戦でもありました。

・・・3年前にNumberで書いた原稿ですが、いま読み返すと、お互いに違う道を歩んできましたね。

では、そんな天王山となる一戦のポイントを語っていきたいと思います。ラインナップはこちらです。

■名古屋戦に向けた練習で感じたチームの変貌。そして、それを裏付けるある選手の声。

■鬼木監督が練習で強調した、名古屋守備陣攻略の2つのポイントとは?

「名古屋の印象は去年と変わらないです。守備が堅い、と言うと簡単ですけど、全員の意思統一が取れているチームだと思っています」(家長昭博)。「センターバック2人は素晴らしい能力を持っています」(L.ダミアン)。堅牢の中央エリアを避けるべからず。そこを突くことで生まれる守備陣の変化と綻びが、そこにはある。

■「自分の仕事は変わらずに、中に入るときとサイドに張る時の使い分け。決まりごともそうですが、自分の感覚を試合の中で出していく」(家長昭博)。非論理的な崩しにあるサッカーの面白さ。そして、失点しないチームだからこその弱点とは?

■勇気を持って飛び込む。辛抱強く戦い続ける。開幕前のシミッチが語っていた強固な守備ブロックの攻略法とは?

■指揮官が用意している「あの手この手」。予想スタメンとベンチメンバーにおける「なぜ?」と、試合中の采配で注目すべきこと。

・・・今回は試合に向けたトレーニングの見学ができたので、ポイントも練習取材を根拠に書くことが出来ました。欲張りすぎて、6つもポイントを書いてしまっております。ぜひ読んでみてください。全部で約10000文字です。

なお、前節のレビューはこちらです。→「甘い苦い時間」 (リーグ第10節・サンフレッチェ広島戦:1-1)

では、スタート!

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