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2017年シーズン後半・川崎フロンターレ総集編レビュー

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2017年シーズンのリーグ戦第18節〜第34節までのレビュー集です。ACLやルヴァンカップ、天皇杯のレビューはカップ戦マガジンを購入ください。
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2017年10月の記事一覧

脅威を与え続けた森本貴幸と知念慶のパワフル2トップ。左サイドエリアから生まれた必然の追撃弾と、執念の同点弾を読み解く。(リーグ第31節・柏レイソル戦:2-2)

脅威を与え続けた森本貴幸と知念慶のパワフル2トップ。左サイドエリアから生まれた必然の追撃弾と、執念の同点弾を読み解く。(リーグ第31節・柏レイソル戦:2-2)

 日立柏サッカー場での柏レイソル戦は2-2。

「もう1回試合をやれるならやりたいぐらい」

 試合後のミックスゾーンで新井章太がそう漏らしたのですが、おそらく両チームの選手の本音だったのではないかと思います。Jリーグにおいて、特にボールを大事にするスタイルを貫いている両チームが、それを放棄せざるを得ない、泥沼のようなピッチ状態でのゲームとなりました。

 天皇杯での敗戦から中三日。
この試合に向

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「青山選手の守備の存在を消す作業をしたかった」。中村憲剛が青山敏弘と行っていた攻守の駆け引きと、チームの狙いが凝縮されていた三好康児の追加点。(リーグ第30節・サンフレッチェ広島戦:3-0)

「青山選手の守備の存在を消す作業をしたかった」。中村憲剛が青山敏弘と行っていた攻守の駆け引きと、チームの狙いが凝縮されていた三好康児の追加点。(リーグ第30節・サンフレッチェ広島戦:3-0)

 エディオンスタジム広島でのサンフレッチェ広島戦は3-0で勝利。

 現地は試合前から雨が降り注いでいました。
同日、同じ広島のマツダスタジアムで開催予定だったクライマックスシリーズの広島カープ対横浜DeNAベイスターズが中止になったのですから、それぐらい強い雨が降っている中でのキックオフとなりました。気温も低く、屋根があるとはいえ記者席も凍えるような寒さでした。

 強い雨は、当然、試合に影響を

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10人でも引かなかったサイドの攻防戦と、破綻なく機能したケンゴのアンカーシステム。そして両SBの攻撃参加から幕を開けた、執念の等々力逆転劇場。(リーグ第29節・ベガルタ仙台戦:3-2)

10人でも引かなかったサイドの攻防戦と、破綻なく機能したケンゴのアンカーシステム。そして両SBの攻撃参加から幕を開けた、執念の等々力逆転劇場。(リーグ第29節・ベガルタ仙台戦:3-2)

 等々力競技場でのベガルタ仙台戦は3-2で勝利。
おそらく今後に語り継がれるであろう、歴史的な等々力劇場でした。

 それもそうでしょう。
J1リーグ史上、残り10分で2点差のビハインドを10人で逆転した試合はこれまでなかったそうです。興奮しないわけがありません。

 試合後のミックスゾーン。
GKのチョン・ソンリョンに話を聞こうと思って声をかけると、いつもは冷静に話してくれる彼も、いまだ興奮冷め

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自分たちで持ってきた「流れ」を手放さずに掴み取る。今年の勝利の方程式が、そこにある理由。(リーグ第28節・セレッソ大阪戦:5-1)

自分たちで持ってきた「流れ」を手放さずに掴み取る。今年の勝利の方程式が、そこにある理由。(リーグ第28節・セレッソ大阪戦:5-1)

 等々力競技場でのセレッソ大阪戦は5-1で勝利。

2位と4位の直接対決。さらにアウェイでは0-2で完敗した相手だっただけに、予想だにしていなかった大差のスコアでの勝利となりました。

 試合開始2時間前。
発表された両チームのスタメン表を眺めていると、セレッソのスタメンにソウザの名前がありません。ソウザはベンチスタートで、スタメンに名を連ねていたのは秋山大地です。

 これは意外でした。
という

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