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青紙2号鋼の冷却に何を使っているか?

ずいぶんと涼しくなってきたものでやっと鍛造作業が楽にできる季節になってきました。夏でも鍛造作業は行うのですが、炉の前はとうぜんながらぶったおれるほどの暑さですので、前日に呑んだ酒がぜんぶ体から抜けたんじゃないかっていうくらい汗をかきます。

私はもう慣れっこなのでなんともないのですが、他の方が鍛造作業中に工場に来ると、その暑さに耐えられないようです。

さて、実は昨年来より青紙を使った包丁のリクエストが増えています。柳刃などは在庫がすべて無くなってしまったので新しく作る必要があります。

270mmから300mmくらいの長さのご要望が多いのですが、このくらいの長さになると作るのもとても大変です。青紙2号鋼はけっこうやんちゃな鋼でして冷却にも神経を使います。

冷却も失敗すると割れたり、くっつかなかったりします。いろいろな方法を今まで試してきましたが、こと冷却に関しては先祖代々に伝わってきた藁灰を使うのがもっとも良い方法でした。

最近知ったのですが、藁灰は陶芸の釉薬などにも使われているそうですね。今はもう作られていないでしょうけど、筵や草履、紐や畳と藁っていうのはいろんな用途に使われてきた万能選手なんですね~

そうそう、そういえばカツオのたたきも藁で炙りますもんね。おっと思い浮かべたら一杯やりたくなってきました。今日は花金(おっと死語がつい)ですから仕事が終わったらカツオのたたきで一杯やりますかね。

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