アメコミとか詳しくないけど、バットマンが好きだって話。

※いつ書いたのかさえ記憶のない日記ですが公開します。

先日、映画『ザ・バットマン』を観に行った。

このところ、クリストファー・ノーラン(私が一番好きな映画監督)の『ダークナイト』やトッド・フィリップスの『JOKER』など、バットマンの世界観でありながら鮮烈なインパクトを残した傑作ばかりが目立っていた。
だからこそ期待半分、つまらなかったらどうしようという怖さ半分で観た。

感想は、ザ・王道。

そうだったわ、バットマンってこんな感じだったわ。
忘れかけていたバットマンの世界が甦る。
監督の色よりもバットマンの色が濃い、正統派の映画に仕上がっていたと思う。これはこれで良い。


かなり王道って感じ。「ああ〜バットマンってこうだったわそういえば!」ってなる。前回前々回と話題になった作品が、監督の色が濃かった上に傑作すぎて王道感に若干物足りなさを感じてしまったほど。
なぞなぞについてはブルースがあまりにも早く解いてしまうし、暗号表がしっかり作り込まれていたから「え〜なんだろ?」って思う隙すらなかった。まあ私はミステリを解かないまま観たいタイプだから良かったけど。
ヴィランのリドラーは、なんであんな60年代のシリアルキラーみたいな見た目なん?なんで透明な縁の眼鏡なん?なんでその眼鏡選んだん?ってツッコミたくなる、『プリズナーズ』のお兄さん(名前知らん)だった。ああいう自己肯定感はしっかり低くて、劣等感と嫉妬と憎悪の塊&自己顕示欲モンスターみたいな役がまあピッタリ。ビジュで勝ってた。
ラテアートの「?」は、かわいいから色んなお店でやって欲しい。出てきたらドキドキしちゃう。
キャットウーマンは、美人で強そうでイメージ通りだったけど、痩せすぎな感じがした。セクシーなシルエットだが、筋骨隆々スーツカチカチでゆうに100キロは超えてそうなバットマンを細い腕と女の腕力で引き上げられるとは思えなかったな。
ともかく良かったのは、バットマン役のロバート・パティンソン。
マスクを外した時の目の周りの黒さと、父親への復讐に燃える仄暗さがなんとも似合う。常に底知れない悲しみと影を抱えた…いや、影そのものとなったバットマンらしくて心の中で盛り上がった。
ゴッサムシティがどんなに平和になっても悪がいなくなることは絶対にないという事実に真正面から向き合うのが、バットマンなんだよね。だからヴィランは好き勝手やっていて自己を解放しているからスッキリ楽しい!って感じなのに、バットマンはバットマンとしてもブルースとしてもずっと現実と見つめ合っていてしんどそう。
にも関わらず憎悪に支配されることはないのが、ブルースの強さ。自分で裁くのではなく、必ず司法を信じる。つまり、バットマンはゴッサムシティに生きる人々を信じているのが、最高にかっこいいし、最高に強いのだ。は〜バットマン好き。このバットマンは顔面殴りすぎてたけど笑
最初の暗闇を繰り返し映す演出と、その暗闇が自分らを見つめ返していると悪党たちが知る演出が一番良かった。
バットマンは、悪党がいなければ必要ない存在だが、悪事を働く者がいたら必ず現れる。悪党は自分が影から生まれ、影と共に生きていると思い込むが、影は決して友だちや仲間ではない。自分の味方のように思っていた影から、バットマンは誕生する。悪党が影から生まれたのなら、バットマンも同じ。軸足が違うだけ。だからバットマンは己と葛藤しながら、悪を白日の下に晒す。人々に知らしめ、人々に裁かせる。超絶民主主義男。最高。好き好き大好き超愛してる!

以上だ。
最後まで付き合ってくれてありがとう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?