なんて言えばいいのか。
お世話になっている漢方薬のお店で
「外の、空を見ているととてもいい気持ちなのに、ニュース見てしまうと頭がぎゅうぎゅうとなりますね」
と言われた。
頭が縛られているような、絞られているような、押し込められるような感じがするのだろう。よくわかる。
京都では「形容詞を二回繰り返す」という言葉遣いがある。「あの部屋さむいさむいわ」「これあまいあまいで」など、強調の意味なのだろうと思うが、ふつうの形容詞をすばやく繰り返して、ひとつの言葉のように用いる。
今日、「あたまがぎゅうぎゅう」という言い方を聞いて、「なるほど、あの繰り返す形容詞の用い方は、単に強調したいだけでなく、どこか、オノマトペ的な、擬態語的な雰囲気もふくんでいるのではあるまいか」と思った。「ちっさいちっさい」「ぬくたいぬくたい」など、単に意味を伝えるための単語として用いられているのではなく、もっと、五感に言葉をぐいっとちかづけて、感触をダイレクトに表している感じがするのである。
いわば、擬態語と形容詞の垣根をとりのけているのだ。
いや。
ただのでたらめなおもいつきである。
****
「自粛を要請」が日本語としてどうなのだ、という議論をしている人々がいる。
私も、「自粛を要請」は、「なんかへんだなあ」と思っていた。
では、どう言えばいいのか
という議論もみかけた。
私としては先日から
「外出を控えるようお願いする」ではアカンのかな……。
と思っていた。
