見出し画像

拠点を分散するか、集約するか

今日はライト光機の拠点についての考え方について書きます。

製造業の拠点の考え方には大きく二つあります。

1つ目はコスト面を追求した拠点展開です。

人件費を考え、日本や世界の各地に拠点を作り、例えば、「設計は日本」「製造は○○」「ロジスティクスは○○」「営業拠点は○○」のような体制。この場合、経費面はとても削減できますが、拠点間のコミュニケーションがとりづらい難点があります。

2つ目は効率を追求した拠点展開です。

要は全部を拠点集約する方法で、ライト光機はこちらです。つまり、設計も営業も製造もすべて同じ拠点に置きます。そうすると、経費的にはかかりますが、コミュニケーションはとても取りやすくなります。

ライト光機の作る製品は、マーケットの中でもかなり高額な部類に入ります。そうすると、拠点を広げて経費メリットを追うよりも、拠点を集約してコミュニケーションの量を増やし、品質を上げていったほうが良いのです。

だから、社員皆が近くにいて、顔を突き合わせながら仕事をする環境は大企業から比べると結構魅力的なんです。特に、設計や生産技術などのエンジニアにとって、生産現場がそこにあるという環境は結構幸せなことなんですよ。

あと、それに伴って転勤が無いのも生活基盤を安定させやすい魅力ですね。

実際に以前に距離の離れた場所にレンズを作る拠点がありました。何十年も昔に、レンズを作る企業が集まっていた場所に当社も拠点を作りました。近年まで、その拠点でレンズ製造を行っていたのですが、近年ライト光機が高級品にシフトするにあたり弊害が起こってきました。

距離があり、どうしても本社の品質対策や改善の取り組みが伝わりにくく、なかなか高級品シフトに伴う品質向上に対応しきれなくなってきたのです。

そのため、ある時、レンズ製造の拠点を諏訪に移転することにしました。移転した結果、コミュニケーション量が増し、本社の仕組みを導入して、著しく品質が向上しました。移転の苦労はありましたが、あのとき諏訪に集約するという判断は正しかったです。

2022年11月にも本社の拡張工事が行われ、諏訪での拠点を拡張しています。

今のところ、諏訪以外の拠点は考えておりません。

皆で顔を合わせながら、「諏訪から世界へ!」を合言葉に品質の高いものづくりを続けていきます。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?