一期一会シリーズ第五弾”Mellow”

みなさん、ご無沙汰しております。石井です。今日は久しぶりの一期一会シリーズのご紹介です!今回で第五弾になります!

今回も前回同様実験シリーズです。
前回の第四弾“exotic“では白麹を使ってクエン酸を出し、かつ酵母からはバナナの様な香りを出し、南国フルーツの様なトロピカルなお酒をつくるというコンセプトでした。その際に思ったのです。「メロンみたいな香りも出してみたいな🍈」と。。。

日本酒の主要な香気成分で「酢酸イソアミル」という成分があります。こちらは主にバナナやメロンの様な香りのことを指します。(ちなみに他に代表的な香気成分としてカプロン酸エチルというのもあります。これは主に青リンゴの様な香りのことを指します。)
日本酒は様々な香気成分が複雑に絡み合ってフルーティーな香りを放ちますが、主成分が何かによってその種類は様々です。

弊社の製品は、一期一会シリーズはじめ、酢酸イソアミル系の香りは主に「バナナ様」の香りが強く、「メロン様」の香りは出にくい傾向にあります。そこで今回はメロン様の香りを出すことにトライしました。

酢酸イソアミルは一歩間違うと酢酸エチルというセメダインの様な香りになってしまい、そうなると少し鼻にツンとくる様な尖った香りになってしまいます。その香りにならない様に絶妙なバランスを攻める必要がありました。
以下、杜氏談です。

『酢酸イソアミルをしっかり出させる+ガス感を感じさせる口当たり』
この二つを主軸に酒質設計を行いました。
前述で社長がお話ている通り、酢酸エチルのセメダイン臭が目立たないように少し、抑え目に発酵を促しました。元々、元気の良い活発な子(酵母)を使用しているので、発酵が進みすぎる可能性もあったのですが、酒母の段階で一度元気にさせてから、醪に使用する直前に落ち着かせてあげる手法を取りました。
今までも弊社の酒酒酒のように含み香に酢酸イソアミルを感じられるタイプはありましたが、上立香で強く感じられるタイプは少ないと思っていました。今回のMellowでその香りの感じ方や舌に残る爽やかなガス感を楽しんでもらえると幸いです。   杜氏 中束


とのことです。今回も社長である私の無茶振りに見事応えてくれました!前回とはまた違ったトロピカル感を感じることのできる、まさにMellow(芳醇な)酒になりました!
ぜひともこの機会にご賞味ください!!

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