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サンタウィルス

株式会社石黒金属製作所の北山です。東大阪市で製缶、鈑金、溶接業をしています。

もう気がつくと12月です。一年はあっという間です。今年もクリスマスの季節が近づいてきました。

サンタクロースさんも忙しい時期になってきました。赤い服に髭もじゃのサンタクロースさんが、トナカイと共にソリに乗って、空を飛んでやってきます。

小学4年の長男、小学生2年の次男、幼稚園の年少の3歳の娘。

小学4年の長男は素直で、「クラスでサンタさんはいないとか言ってる子がいる」と言っていたので、「信じている子の元にやってくるのだよ」と教えました。長男は納得した様子でした。

3歳の娘は、やっとサンタさんが何かわかってきた年頃で、子供らしく楽しみにしています。

問題は小学2年の次男です。既に昨年あたりから、こんなやりとりがありました。「お父さん、サンタなんかほんとはいないんじゃない?だって、トナカイのソリに乗ってくるなんておかしいでしょ、空飛んでるのなんてみたことないし」と言います。「そりゃそうだろう。サンタさんも1日で世界中まわるとか無理があるよな。昔はフィンランドの村とかまわってたんだろうけどな。最近はまわりきれないから、Amazonとかビックカメラとかとタイアップしてるらしいぞ。だからAmazonとかの段ボールに入ってても不思議じゃないらしい」と僕は言いました。

Amazonもビックカメラもサンタさんの仕事の一部と言うことで、Amazonのパッケージを見ても疑わないだろうと、咄嗟に思いついたことを言いました。

次男は疑り深いので、その当時は「サンタさんが家に来たら、コーヒーとか用意しておいたら飲むかなぁ」と、コーヒーを用意してくれと頼まれました。子供が寝てから用意したコーヒーを少し飲んで、筆記体の文章でサンキュー!メリークリスマス!的な子供騙しなメッセージを書き置きしておきました。

子供が起きた時に、コーヒーが減っていて、サンキューとか書いてあったから、サンタはいるぞ!と子供達は喜び、感激していました。子供達の心にサンタはいると刻まれた気がしました。

しかし、またクリスマスシーズンがやってきて、次男が「よく考えたら窓も開いてないのに、サンタが部屋に入ってくるのはおかしい、やっぱりサンタはいないし、本当はお父さんとお母さんじゃないのか。コーヒーを飲んだのもお父さんじゃないのか」とまたしても疑ってきました。

「なぜ言うことを聞かないお前達の様な子供に、お父さんがオモチャを用意する必要がある?」と言うと、「それもそうだな、でもクリスマスが近づいてくるとお父さんがやたらしつこくサンタさんに何をもらうか決めたか?って聞いてくるじゃないか、それもおかしい」と言います。

「それはサンタさんも忙しいから大体12月の頭くらいには欲しいものを決めて宣言しておかないと、違うものが届いたり手違いが起こるからだ」と僕は言いました。

子供の癖に論理的に聞いてくる次男になんとなく腹が立ってきて、「それにサンタさんがいるかいないか知ったところでどうなる?お父さんがサンタだったら嬉しいか?サンタさんはいないと思ったらいなくなるし、いると思うといるものだよ」と禅問答のようなことを僕は言ってやりました。

すると、次男は「ふーん、まぁ、謎が解けたらスッキリすると思ったんだよ。まぁ、いいか」と納得はしてない顔でしたが引き下がりました。

本当はお父さんじゃないのか?と言う言葉は、それからは出てきません。しかし、本当はお父さんでしょ?もう知ってるよ的な、におわせる様な発言をよくしてきます。

この1年で、次男は僕のスマホも、Amazonのタブレットも使いこなすようになりました。誕生日の欲しいものは、Amazonのアプリを開いて、値段を確認して、安くなってるとか値上がりしてるとか言ってました。

クリスマスのシーズンが近づいてきて、Amazonのアプリを開きながら次男は、「このレゴは店舗より安いな、でも1万円越えてくるなると、サンタさんくれないかな。ちょっとセールになってるから大丈夫かな」とか僕に聞こえるように言ってました。

「お父さん、今はレゴとか頼む時に、お金払うと大きな靴下の袋に入って届くらしいんだけど、なんでだろ?そんなの買う人いるの?」と聞いてきました。

「まぁ、サンタさんとAmazonはタイアップしてるから、サンタさん側の希望で袋に入れる時もあるのだろう」と、訳のわからない返事をしてしまいました。

「お父さん、12月になるとAmazonの配送は混んできて、なかなか荷物が届かなくなるらしいよ。クリスマスだから?」と言うので、「まぁ、タイアップしてるからな」となんでもかんでもタイアップしているということで済ませることにしました。

気づいているのかいないのかはわかりませんが、僕としても、子供が子供でいてくれる期間が長い方が楽しいです。サンタさんありがとうとか、サンタさん居るよねって思ってくれる方がなんか可愛いじゃないですか。

そもそもサンタさんて結構気持ち悪いですね、全身真っ赤な服着てるのも不気味ですし、長い髭もなんか不潔な感じがします。いちいち日本の家に上がる時は靴を脱ぐんでしょうか、足の裏とか汗ばんでいて臭そうです。トナカイとかもフンをあちこちに撒き散らしたり、凶暴な振る舞いをしないのでしょうか。サンタさんと気軽に呼んでますけど子供も疑問に思うのもわかります。

子供達の欲しいものを用意して、今年のクリスマスも準備万端だと思っていたら、子供達が「やっぱり欲しいもの変えようかな?サッカーボールにしよかな」とか言うので、「ダメだ、もう12月の頭に、窓に欲しいもの書いた紙を貼り付けた時点で締切だよ」と僕は言いました。「なんでそんなことお父さんが決めるの?」と言うので、「サンタさんも直前で欲しいものを買えたら、間違ってしまい、間違った物が届く可能性がある、そしてそんな欲しい物がコロコロ変わる様な現代っ子にサンタさんは来ない」と、適当に答えてやりました。


窓に貼られた欲しいものを書いた紙、ローマ字間違えてたりして色々面白いです。


そして僕は「ははは、サンタさん来なかったらどうする?」と子供達に聞くと、子供達は口々に「お父さんに欲しいものを買ってもらうし、サンタさんに頼むよりももっと高いものを買ってもらうし、何個も買ってもらう」と言ってきました。

僕は「うーむ、それなら、サンタさんきてもらおうか」と言いました。

サンタさんがいるかいないかは、お互いに聞かないことにして、こういう冗談を楽しんでる気がしてきました。

来年辺り、普通にプレゼントを渡してみようかな。「お父さんがサンタクロースだったの!?」と聞かれたら、「イイヤ、オトウサンハサンタデハナイ、サンタノマイタ、サンタウィルスニオカサレテ、ノウヲソウササレテイル。コドモニプレゼントヲワタスヨウニ、シジサレテイルノダ。イヤイヤプレゼントヲカワサレテイル」と言おうと思っています。急にSFパニック風な感じのクリスマスになるんじゃないでしょうか。

子供の時も大人になっても楽しいクリスマスです。

ではまた。


https://ishigurokinzoku.jp




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