ソフトクリーム
株式会社石黒金属製作所の北山です。東大阪市で製缶、鈑金、溶接業をしています。
冬なのにソフトクリームの話しです。
冬でも暖かい部屋に居ると冷たいものが食べたくなる時があります。
おばあちゃんの家の近くに、昔からソフトクリーム、アイスもなか、冷やしあめ等を提供してくれる冷菓屋さんがあります。
僕が小学生に入る前からあるので、一体何年やってらっしゃるのかもわかりませんが、とにかくおばあちゃんちに行くと、夜になると父や母など誰かしら、ソフトクリームやアイスもなかを買いにいくので、食べられるのが楽しみでした。
おばあちゃんの家は大阪市内の下町の駅前にあります。近所には和菓子屋さん、銭湯、駄菓子屋さん、パチンコ屋さん、呑み屋さんという良い感じのお店が並ぶ、レトロな街でした。
夏休みに帰省して、夜におばあちゃんの家の2階で寝ていると、飲み歩く人の活気のある声や、パチンコ屋さんのネオンがチカチカ眩しくて、なかなか眠れなかったことを思い出します。
それから20年、30年と経って、今はパチンコ屋さんの照明も、呑み屋さんの賑やかな声も大人しくなって、なんとなく活気のない通りになりました。
それでもまだ冷菓屋さんと、銭湯は残っています。
そこの冷菓屋さんは、こういうSNSなどが盛んな時代なので、レトロな雰囲気が話題なのか、夏場はよく混んでいます。
ソフトクリームの他にも、きちんと研がれた刃で、氷屋さんの氷を使ったキメの細かいふんわりした昔ながらのかき氷もあります。コーラフロートも瓶のコーラで出てきます。
瓶のコーラは量が少ないですけど、気のせいか瓶の雰囲気もよく、味も美味しく感じます。
でもやっぱり選ぶのはソフトクリームで、ソフトクリームは濃厚でもなく、水っぽくもなく、高級でもない、でもなんか美味しいというソフトクリームです。
自分の中のソフトクリームの基準が、なぜかここのお店のソフトクリームになっていて、濃厚なソフトクリームも美味しいですが、その濃厚さが口に残り、重たい感じがします。そういうのにくらべるとやや水っぽいソフトクリームなので、ややスッキリとした後味になり、また食べたいなと思わせてくれます。
昔はおじいちゃんやおばあちゃん、うちの父親に買ってもらって食べていました。今は僕が子供に買って、食べさせています。
父が、ソフトクリームとアイスもなかをダブル食べをしているのを見て、子供心に羨ましいと思いました。
今は僕が子供の前でソフトクリームとアイスもなかのダブル食べをやって、子供に羨ましいだろう!と言うこともできますが、大人げないのでやりません。
長くお店が続いていると、三世代の思い出が出来て懐かしい気持ちの上に、新しい歴史が積み重なっていきます。
ちなみにここの店主のおじさんは、寒いとアイスが売れないからか、すごく天気に詳しくて、いつも天気の事を教えてもらいます。
とても寒い日、たまに全然関係ないシチュエーションで、あぁ、今日は寒いな。冷菓屋さん、今日は暇だろうなって思う時があります。
数年前から、冬は回転焼きもやるようになって、寒くてもお客さんを逃さない作戦を考えてはりました。
前に、ソフトクリームと回転焼きを食べたら、店主の人に「甘いものばかり食べたら糖尿病になるよ」って言われたのですが、それを売ってるのはあなただろう、冬もお客を逃さない作戦で、まんまと引っかかったお客に対してよく言うぜ。と思いました。
そして、うちの父親は糖尿病です。ソフトクリームとアイスもなかのダブル食べをしていたからかもしれません。
僕も糖尿病になったら、ソフトクリームと回転焼きのダブル食べしてたからだと子供に思われるかもしれません。
健康に気をつけながら、冷菓屋さんが繁盛するように、まんまと作戦に引っかかり、ちょっとだけ甘いもの食べて応援したいとおもいます。
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