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寄席あれこれ【音声あり】

こんにちは!!
いつも『新・金の助日記』を読んでくださって、ありがとうございます。
昨日今日と雨風が凄いですね。でも雨が降ると、なんとなく季節が進む感じがしますね。
春になってコロナ禍が終息するのを願うばかりです。

さて先日、若手だけの某寄席に出演致しました。出演者は四名なんですが開口一番を務める方が開場時間5分前にになっても現れないので連絡しました。
すると、その日の番組に顔付けされてたのを忘れてたようで、今から急げばトリで高座に上がる時間には間に合うそうなので、トリで高座に上がってもらうという事がありました。

寄席では、顔付けされているのを忘れたり、時間を勘違いしていたり交通機関が止まったりして、出演者が自分の高座に上がる時間に間に合わないという事はたまにあります。
そういう時に機転を利かすのが【前座】です。前座とは何ぞや?…と言う方は、この『新・金の助日記』を最初から最後まで読み返してみてください。どこかでその存在に触れていると思います。
その日楽屋に居る一番歴の長い前座を【タテ前座】といい、番組の進行や時間配分を決めます。
ですので出演時間の15分前に、その出演者がいらっしゃっていないと、お後の出演者に繰り上げで出演してもらったり、もう高座に上がった出演者に『二度上がり』をお願いしたりします。

繰り上げで早上がりになった出演者の方は高座に上がると羽織を脱いで羽織を高座の入り口に投げることがあります。
お後の出演者の準備が出来たら、その羽織を前座が楽屋に引いてお後の準備が出来ました』という合図を出します。
他にも合図の方法はありまして、お後の準備が出来たら『太鼓のふち』をカッカッと鳴らすこともありました。

出演者の遅刻以外にも寄席では様々な事が起こります。

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