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「松葉沈金 オリジナルぐい呑 溜」(「ガンスリンガー・ガール」)

さて今日も、前回ご紹介したぐい呑の模様違いです。こちらは、松葉。松ぼっくりも描かれていますね。

松葉は、二本の葉の元の部分がしっかりと繋がっていることから、離れ離れになることがない、という縁起物の柄です。

山中の塗りと、輪島の沈金技法の両方をお楽しみください。






さて、今度は、「ガンスリンガー・ガール」というアニメを見ました。2003年の作品。

こんな作品のことは、全く知りませんでしたが、「リコリス・リコイル」のレビューを色々と読んでいたら、よく引き合いに出されていましたので、興味を持ちました。

舞台は、政府と分離独立派とが、熾烈な戦いを繰り広げているイタリア。

政府は、テロリストを殲滅するために、「社会福祉公社」という組織を設立し、「義体」の訓練に当たらせます。

「義体」とは、何らかの理由で死にかけている少女たちを集めてきて、人工の骨格、筋肉を埋め込み、強靭な体と俊敏さを獲得させたものを指します。

この「義体」は、単独での行動を許されず、常に、元軍人である「担当官」と行動を共にすることになります。

国が、少女たちを集めてきて、暗殺者として使っているという点では、「リコリコ」と同じですね。

でも、雰囲気は全く違います。

この作品を貫いているのは、「寂しさ」でしょうか?

誰からも見捨てられたせいで心に空いた穴を埋めようと、担当官のために、無邪気に人を殺し続ける少女たち。

同時に、担当官たちの方も、悲しい過去を持つ人物ばかりで、彼女たちに尽くすことで、贖罪を得ようとします。

接点は、「殺し」しかないにもかかわらず、お互いに相手に、それ以上のものを求めようともがく、寂しがりやの少女たちと心に傷を負った大人たちの関係を描いた名作でした。

ここまでは、1作目の話。2作目は、ほとんど別の作品となります。

なぜかというと、1作目を見た原作者が、「暗すぎだろ!」と激怒し、2作目では、自ら製作に加わったからです。

そのせいで、テイストがずいぶんと変わり、1作目のファンから、「原作者は、ちゃんと原作を読め!」と酷評されてしまったそう。

しかし、実際見てみますと、1作目は、物語の通奏低音となっている「寂しさ」を前面に押し出した作品。

2作目は、物語そのものを重視した作品。とコンセプトが異なるだけで、どちらも良く出来ているのは変わりないと思いました。

ただ、酷評されたからかどうなのか知りませんが、中途半端なところで終わり、続きが作られなかったのは残念です。

それで、結局どうなるのか気になり、原作を読んでみました。

中盤のペトルーシュカ編は、正直言いまして要らないと思いましたが、しかし、クライマックスは圧巻!

特に、ヘンリエッタとジョゼさんの最期ときたら・・・(泣)。

アニメと漫画、トータルで考えると、素晴らしい作品でした。

今更ですが、アニメを見て面白いと思った方は、原作も読んだほうがいいですよ。







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