「輪島塗 汁椀 朱内黒」(「メイドインアビス」)
さて今日は、前回ご紹介したお椀の色違いです。
こちらは、逆に、外側が朱塗、内側が黒塗となっています。
シンプルな故に、塗りの美しさが際立つ、お椀です。
さて、今度は、「メイドインアビス」というアニメを見ました。2017年の作品。
千年前、南海の孤島に、直径1㎞の謎の大穴が発見されます。
「アビス」と呼ばれるようになった、その穴を探索してみると、古代文明によると思われる、不思議な力を持つ遺物が次々に発見されたため、一攫千金を求めて多くの人が移り住むようになりました。
そして、現代、いまだ底にたどり着いたもののないアビスの周囲にできた町「オース」の孤児院に住む少女リコが主人公。
リコの母親であるライザは、「白笛」という最高位の探窟家なのですが、アビスに潜ったまま何年も戻ってきません。
そんなある日、アビス深部で、ライザが身に着けていたはずの白笛だけが発見され、リコの元に戻ってきます。
周囲の人たちは、笛が上がったというのは死を意味するのだから、あきらめろと言うのですが、リコには信じられません。
母親を見つけ出すために、リコは、偶然、アビスの淵で出会った、古代文明のロボットであるレグと共に、未知の深淵に挑む!
というストーリー。
どこかで聞いた話ではないですか?
そう。母親を父親に、深淵を天空に変えると「ラピュタ」になります。
「ラピュタ」を逆にしただけか・・・なんて思いながら見ていたのですが、いやいや決してそんな程度のものではないですね。
未知への憧れは、死と隣り合わせなのだと、何度も思い知らされるリコとレグ。
「ラピュタ」と違い、冒険のワクワク感だけではなく、冒険に伴う残酷さもしっかりと描かれているのが、この作品のすごい所です。
ただ、若干、グロい部分もありますので、苦手な方は、ご注意ください。
それと、この作品、一期と二期では、やや雰囲気が異なります。
一期は、冒険に次ぐ冒険といった感じなのですが、二期は、第6層「なれ果て村」の住人の心情をじっくりと描く形になっています。
ですので、一期の感覚で見ると、なんか失速したな、と思ってしまうかもしれませんが、実際は、かなり濃厚な仕上がりです。
オープニング曲も名曲!
未知の深淵で見つけたのは、「神秘に満ちた深淵」だけでなく、「人の心の深淵」でもあった、という、なかなかに深いストーリー。
未見の方は、ぜひ、どうぞ。
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