見出し画像

ベンガルの偉人たち、その2 -- コルカタ・メトロの旅は、駅名に注目!

以前、"ネタジ" チャンドラ・ボースと、"中村屋のボース" ラシュビハリ・ボースのことを書いた。


しかし、実はコルカタに通い始めるまでは、そういったベンガルの偉人をよく知らなかったし、 チャンドラ・ボースとラシュビハリ・ボースの区別がつかなかった私だが、メトロの駅周辺をうろうろしているうちに、徐々に覚えていった。

・シャンバザールにあるのがチャンドラ・ボースの像。
・ネタジババンはチャンドラ・ボースの家。
・カーリガート駅前のラシュビハリ・アヴェニューが、日本に帰化したラシュ・ビハリ・ボース。

自分で撮った写真があまりよくないので、Wikipediaを貼っておいた。
しかし、Wikipediaには本当になんでもあるんだなあ。


他にも、メトロ沿いには偉人の名前がたくさん出てくる。
コルカタを案内するときには、メトロに乗って移動しながらベンガルの偉人を紹介するのがよいのでは?!と常々思っていた。
・・といいつつ、コルカタに遊びにくる友人がいないので、まだ実現できていなくて残念だ。

そこで、このページで紹介してみることにした。

ちなみにコルカタの面積は1,886.67㎢。 だいた大阪くらい(大阪は1,896㎢)。やや縦長で、下(南)の方が左(西)側にふくらんでいるところも、大阪っぽい。気がしている。

画像1

その縦を貫くようにフーグリー川(ガンジス川の支流)が流れていて、ちょうど半分くらいの地点から川に平行するように大通りとメトロが整備されている。
メトロの端から端まで乗って、1時間半くらいかな。


そんな豆知識を踏まえた上で、
コルカタ・メトロの旅へ、レッツゴー!

画像7

これ持って行ってね。スマカ(とは呼ばれていないけど)。
これないと、窓口の長蛇の列に並ばないといけないからね。
(券売機はないです)

画像8

あと、乗るとき、みんな並んで待ってることができなくて、
"我先に!!" 形式だから、気をつけてね!

→ → → → → → → → → → →

1. Noapara 
一帯がノアパラという名の地区。paraは村の意味。



2. Dum Dum
一帯がダムダムという名の地区。
工場地帯という感じで、トラックロードが北へと続いている。
空港も近く、実際にはこのあたりがコルカタの玄関口となっている。
私の通った大学の最寄駅であり、一つ目の下宿先。

画像6


3. Belgachia
一帯がベルガチアという名の地区。
ラージバリ(王侯の家)がある。かつて栄えていた地域。


4. Shyambazar
シャンバザールという名のマーケットがある。かつて最も栄えていた地域らしい。五差路の真ん中に、馬に乗るネタジ像がある。
(この近くのハッティ・バガン・バザールに日本が第二次世界大戦中に爆弾を投下したが、爆発しなかったらしい。)



5. Shobhabazar Sutanuti
ショババザールという名のマーケットがある。
以前は単に「ショババザール駅」だったが、シュタヌティという過去のこの辺りの村の名前があとから付け加えられたらしい。
このエリアにも、ラージバリがある。かつて栄えていた地域。

画像5

豪邸ラージバリでの師匠のコンサート。


6. Girish Park
駅の近くに、Girish parkという、さほど大きくない公園がある。
ギリッシュ・チャンドラ・センは、コーランのベンガル語バージョンを作成したイスラム宗教学者。彼が学長を務めた学校が近くにある。

画像6

ギリッシュ・パークで、テコンドーの大会をやっていた。
それほど大きくない公園。



7. Mahatma Gandhi Road
マハトマ・ガンディー。これは言うまでもない。
インド国内、コルカタ内だけでも、いたる所にある「マハトマ・ガンディ・ロード」のうちのひとつ。



8. Central
セントラル。このあたりが中心の時代もあったことがうかがえる。
楽器屋街、眼鏡屋街、ベッド屋街などなど、通りごとに同じ商品の店が並びまくっている。



9. Chandni Chowk
月の広場。チョークは広場の意味。
現在はコルカタの秋葉原(電気屋街)。



10. Esplanade
エスプラネード。イギリス領時代、植民地行政官のお気に入りの遊歩道が整備されていたらしい。イギリス領時代に栄えたエリアで、当初ここより南はジャングルだったとか。



11. Park Street
パークストリート。
今は若者が集まるショッピング通り。
日本人が集まってご飯食べよう!ってときには、だいたいこのあたりになることが多い。



12. Maidan
近くに運動公園がある。マイダンは公園の意味。
オフィス街でもある。



13. Rabindra Sadan
近くに"Rabindra Sadan"というコンサートホールがある。
"Rabindra"はもちろん、ラビンドラナート・タゴール
サダンは家の意味。
駅構内には、タゴールの詩がたくさん書かれている。



14. Netaji Bhavan
近くに"Netaji Bhavan"というネタジの記念館がある。
"Netaji" はもちろん、スバシュ・チャンドラ・ボーズ
バヴァンは邸宅の意味。



15. Jatin Das Park
近くに"Jatin Das Park"という公園がある。
"Jatin Das"は、インド独立活動家のジャティンドラナート・ダス
ガンディの「Non-Cooperation movement」にも参加した革命家



16. Kalighat
近くに"カーリー寺院"がある。
カーリーはヒンドゥー教の神様で、シヴァ神の奥さんの怒りバージョン。

画像9



17. Rabindra Sarobar
近くに"Rabindra Sarobar"という少し大きめの人工湖がある。
Rabindraはもちろん、ラビンドラナート・タゴール。
サロバールは湖の意味。



 18. Mahanayak Uttam Kumar
ウッタム・クマールはベンガル映画の有名な俳優
『ナヤック』はサタジット・レイ監督、ウッタムクマールが主演の映画。
数年前まで「タリガンジー駅」だったのが改名された。
駅構内には、映画のポスター(壁画だったかも)がたくさんある。



19. Netaji
ずばり、ネタジ。つまり、スバシュ・チャンドラ・ボーズ
Netaji Bavanという駅がすでにあるにもかかわらず、もう一度ネタジ。



20. Masterda Surya Sen
スーリヤ・センは、インドの独立運動時代のベンガルの革命家
マスター(先生) + ダ(敬称。〜さん)と呼ばれていた。



21. Gitanjali
ギタンジャリは、ラビンドラナート・タゴールの詩集。
ノーベル賞を受賞した詩集のため、最も世界的に有名。



22. Kavi Nazrul
カジ・ノズルル・イスラムは、ベンガルの詩人、音楽家、革命家
ノズルル・ギーティと呼ばれる歌を多数作曲。
カヴィは、詩人の意味だと思う。たぶん。



23. Shahid Khudiram
シャヒッド・クディラム・ボース
は、インド独立運動の革命家
イギリスのインド統治に反対して18歳で処刑された、最年少の殉教者。
下宿先、グルジーの家の最寄駅です。



24. Kavi Subhash
スバシュ・ムコパッタエ
は、ベンガルの詩人
戦後、ベンガルがインドとバングラデシュで二分された中で 、ベンガル民族とベンガル文化を分断することはできない、と解いた。
カヴィは、詩人の意味だと思う。たぶん。

画像4

メトロは途中で地上に出て、高架を走る。

これで南の端に到着した。
このあたりは新興住宅なので、特に何もない。


ちなみに、コルカタ・メトロの最初の運行は1984年。歴史は浅く、まだ3〜40年だ。しかしメトロ駅の名称を見ると、戦前から戦後にかけてのコルカタの歴史を垣間見ることができるのがおもしろい。

1〜5は元々の村やバザール等の名前で、
8〜12はイギリス領時代のエリア名
6,7,13,14,15,17は、人物名がついた施設の名前で、
18以降の、拡張した部分の駅は、ずばり偉人名そのもの、となっている。

画像5

新しいラインに建設中の駅も
ジョティリンドラ・ナンディ」駅で、文学作家の名前

偉人名に関しては、すべてが、
インド独立運動の革命家、もしくは芸術家の名前だ。
とてもベンガル人らしいネーミングだと思う。


ちなみに、「高輪ゲートウェイ」みたいな不思議な名称の駅は、ない。笑



この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
インド音楽の演奏をしています。日本画を描いています。 ヌーベルミューズ、むゆうじゅ、jagalabo. 所属。 インドリズムサークル「taalmandali」開催。 日本/コルカタ デュアルライフ、里山/都心部 デュアルライフ。 ishidashiori.com/music
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。