石田裕子(サイバーエージェント専務執行役員)

2004年新卒でサイバーエージェントに入社。広告事業部門で営業局長・営業統括に就任後、…

石田裕子(サイバーエージェント専務執行役員)

2004年新卒でサイバーエージェントに入社。広告事業部門で営業局長・営業統括に就任後、Amebaプロデューサーを経て、2013年及び2014年に2社の100%子会社代表取締役社長に就任。2016年より執行役員、2020年より専務執行役員に就任。人事管轄採用戦略本部長兼任。

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最近の記事

新入社員の定着のために、配属ガチャ対策だけで本当に十分なのか。直面する人材不足時代に備える。

皆さん、こんにちは。今回は「新入社員の定着」について書かせていただきます。 コロナ禍を経て、今年の入社式は、完全に対面スタイルで実施する企業が増えましたが、中には従来のような形式的な入社式ではなく、一風変わった形で新入社員の入社を歓迎する企業も増えてきました。社員との交流を促進したり、会社への愛着を深めるための工夫をするなど、新たな試みも多く見られました。それだけ新入社員の満足度を高め、働き続けたいと思えるような環境を提供することの重要性が増しているのです。早い人だと入社式

    • 新入社員こそ抑えておきたい、仕事の「スピード」と「質」と「効率」を上げるためのコツ。

      皆さん、こんにちは。今回はこちらのお題企画、「#仕事のコツ」について書かせていただきます。 4月。新入社員が一斉に入社して、いつもの職場がより活性化されている頃だと思います。 一昔前は、新人こそ「質より量」を追求することが推奨され、まずは膨大な仕事量をこなすことで、徐々に仕事を覚えていけるものだと発破をかけられていました。ところが働き方改革によって企業の労働時間管理が厳しくなり、仕事量を増やすことで仕事のコツを掴んでいくこと自体が、以前にも増して難しくなっています。 任

      • なぜ適切なフィードバックは人を成長させるのか。大切なのは、本人の納得感を引き出すこと。

        皆さん、こんにちは。今回は「フィードバック」について書かせていただきます。 引用した記事には、従業員から見て社員の士気が高い会社のランキングの発表がありましたが、上位の企業には以下のような特徴があるようです。 1つ目は、フィードバック文化があり、成長できる環境があること。 2つ目は、権限委譲を進めていて、経営にスピード感があること。 3つ目は、明確な評価基準があり、企業文化を確立していること。 今回は、その中でも、 とある通り、フィードバックによって得られるメリットは

        • 転職を希望する人が増えている理由と、転職を踏みとどまる人が増えている理由。主体的なキャリア形成を企業がどのようにサポートするか。

          皆さん、こんにちは。今回は「転職」について書かせていただきます。 新型コロナウイルスの影響で、一時採用活動を控えていた企業が採用を再開し、2023年に引き続き2024年もあらゆる業界で求人数が増加しています。 転職市場が活況になっている今、転職希望者は5年前に比べて2割も増えているそうです。そんな売り手市場になっている中で、リクルートワークス研究所の調査では、転職希望者の87%は1年以内に転職していないことも明らかになりました。 「今すぐに転職したいわけではない」「転職

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          「管理職になりたい」を生み出す6つの工夫。管理職の魅力を高めて次世代の経営人材を育成する。

          皆さん、こんにちは。今回は「管理職の創出」について書かせていただきます。 「管理職になりたくない」「自分が向いているとは思えない」と尻込みをする社員はまだまだ一定数存在します。業務量が増えるばかりか、求められる責任が重くなり、プレッシャーもストレスも今まで以上にかかるくらいなら、もっと自分らしく、好きなことややりたい仕事を追求していく方が良いと考える人が多いのも頷けます。 一方で、米証券取引委員会(SEC)による、人的資本をめぐる情報開示のルール改正の動き(人件費のうち、

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          “JTC”や“大企業病”から抜け出すために、人事制度の見直し以上に大事なこと。

          皆さん、こんにちは。今回は「JTC」について書かせていただきます。 JTCとは「日本の伝統的な企業(Japanese Traditional Company)」のことですが、この言葉は最近SNSなどでよく見るようになりました。「稟議書等を紙で行っている」「仕事の質よりも量で評価される」など、非生産的な文化や伝統が残っている企業のことを指します。 よく「大企業病」と言われますが、保守的、かつ前例主義で新しいことが前に進まない状態、コンセンサス重視で意思決定に時間がかかり過ぎ

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          上意下達の組織からの脱却。閉塞感を打破するには、「なぜ」を追求できる組織への転換を。

          皆さん、こんにちは。今回は「理想の組織」について書かせていただきます。 日本経済は「失われた30年」と言われる低迷を続けています。多くの日本企業には閉塞感が充満し、知らない間に硬直化した組織が出来上がってしまっているのです。その原因は何なのかを特定せずに、組織に何か不具合があったとしても、その不都合な現実から目を背けた結果、会社が大きな危機にさらされることはよくあることです。 先行き不透明な時代において、急激な変化が目の前で起こる中、事業構造や財務体質の改革など、今までと

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          未来予測が難しい5つの理由。「未来を予測すること」ではなく、「あらゆるシナリオに備え、描く未来を作り出すこと」に意味がある。

          皆さん、こんにちは。今回は「未来予測」について書かせていただきます。 これまでの常識が通用しないVUCA(変動性、不確実性、複雑性、曖昧性)の時代がきたと言われて数年が経ちました。 世界規模で異常気象が発生し、大規模な自然災害が増加するなど、気候変動問題も深刻化する中、カーボンニュートラルの実現に向けて世界的に脱炭素の機運も高まっています。ロシアのウクライナ侵攻などの地政学リスクに加え、エネルギー安定供給確保に向けた対策の強化などGX(グリーントランスフォーメーション)に

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          社員の成長実感を高めるための7つの方法。働きやすく、働きがいもある企業への進化をいかに遂げるのか。

          皆さん、こんにちは。今回は「成長実感」について書かせていただきます。 今回引用した記事には、「大手企業、希望の職種、少ない残業時間、職場の人間関係も良好」という、一見何ら問題のないような状況から、会社を辞めた人の事例が紹介されています。現在の大手の職場環境において、比較的負荷がかからず、想像通りの仕事につき、特に大きな不満もないにも関わらず、自分は別の会社に入社した同年代と比べて成長が遅いのではないか、このままでは将来的に市場価値がなくなってしまうのではないかと不安を払拭で

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          オープンAIに学ぶ 良い経営チームを作るために大事な5つの視点とは。

          皆さん、こんにちは。今回は「経営チーム」について書かせていただきます。 11月中旬、驚きのニュースが飛び込んできました。オープンAIがブログで、サム・アルトマンCEOとグレッグ・ブロックマン社長の退任を発表したのです。オープンAIの顔とも言えるアルトマン氏らの解任報道は、研究者が相次ぎ退社するなど大きな混乱を招きました。結局、 とある通り、生成AIブームを代表する新興企業の“お家騒動”は収束に向かうことになりました。 こちらの記事には、 とあります。企業の成長を追求す

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          ミドルマネジメントの負担増を“仕組み”で解決する。管理職の役割を再定義する意味。

          皆さん、こんにちは。今回は、「管理職の役割」について書かせていただきます。 「管理職はつらい」「大変」「なりたくない」という声が、以前よりも多く聞かれるようになりました。管理職は日々の業務を舵取りし、組織戦略設計、人材管理やプロジェクトの管理、予算管理、人材育成に至るまで、多岐に渡って業務を抱え、常に責任やプレッシャーを抱えています。さらに、顧客対応やトラブル対応、市場や事業環境変化への適応、リスキリングなど、管理職に求められる役割は多く、難易度も高く、物理的にも心理的にも

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          テクノロジーを“業務を効率化”するためだけでなく、“創造的な仕事を生み出す”ために活用する。DX推進に必要な人材をどのように育成すべきか。

          皆さん、こんにちは。今回は「デジタル人材育成」について書かせていただきます。 今ではテレビや新聞などのメディアで見ない日はないほど「生成AI」関連のニュースで溢れていますが、生成AIは仕事における生産性や付加価値の向上に寄与し、大きなビジネス機会を生み出す可能性があることは言うまでもありません。(※生成AIとは、学習済みのデータを活用してオリジナルデータを生成するAIを指し、与えられた学習データをもとにAI自身が最善の回答を探し出すことのできる技術です。) 生成AIには、

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          内定者のキャリア構築が、“入社前”から始まっている理由。

          皆さん、こんにちは。今回は「内定者育成」について書かせていただきます。 10月。各社一斉に内定式が開催された頃だと思います。 「内定式」は、企業が内々定を出した学生へ正式に内定を通知するために行う場でしたが、その形を維持している企業が今現在どれくらいいるかは分かりません。実際には就活の早期化に伴って、正式な内定通知を10月1日の内定式より前に行っている企業が多いのではないかと予想しています。 ただ、多くの企業は内定式で採用通知を学生に交付し、その後の入社(内定)承諾書の提

          内定者のキャリア構築が、“入社前”から始まっている理由。

          今の時代に合った「適材適所」の人材配置を成功させるポイントとは。

          皆さん、こんにちは。今回は「適材適所」について書かせていただきます。 企業の経営戦略を立て実行する際、一般的には「何の事業を選択するか」を決めてから、「誰をその事業の責任者に充てるか」を決めるケースがほとんどだと思います。当社ではその逆で、「人材が先で、事業が後」とするケースの方が多く存在します。 何の事業を選択するかについては、社員の得意領域であること、社員がやる気を出して頑張れそうな領域であることが重要です。あえて「苦手な領域や社員の適性に合っていない事業を選択するこ

          今の時代に合った「適材適所」の人材配置を成功させるポイントとは。

          若手社員から学ぶことで得られるもの。部署や世代を越えたコミュニケーションは「組織活性化」以上の効果につながる。

          皆さん、こんにちは。今回は「若手社員から学ぶこと」について書かせていただきます。 若手社員がメンターとなって、上司や先輩社員に何かを教えたり、アドバイスをすることを「リバースメンタリング」と言いますが、このような手法を取り入れる企業が増えてきました。実際に正式な“制度”として導入していなかったとしても、日常的にベテラン社員が若手社員から学ぶ場面は多々発生しています。かくいう私も、若手社員から日々多くのことを学び、吸収し、実務に生かすサイクルが自然と出来上がっています。 リ

          若手社員から学ぶことで得られるもの。部署や世代を越えたコミュニケーションは「組織活性化」以上の効果につながる。

          出社回帰か、リモートワークか。これからのオフィスの在り方を考える。

          皆さん、こんにちは。今回は「これからのオフィスの在り方」について書かせていただきます。 いまや世界中の人がリモートワークを経験し、働き方の選択肢が増えたと同時に、リモートワークでも仕事が十分成立することに気がつきました。これまではオフィスで朝から夜までずっと仕事をするということに何ら疑いを持っていなかった私たちが、働き方に柔軟性が取り入れられ、ワークライフバランスが改善し、働くことに対する満足度もどんどん高まっていきました。「働く場所を選べる」ということが、企業を選ぶ上で譲

          出社回帰か、リモートワークか。これからのオフィスの在り方を考える。