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第3回目「立体的に顔を描いていこう!(基礎編)」

こんにちは、イラスト・漫画を描いています。
石櫃(いしびつ)ゆうです。

今回は顔を描く基礎編、としてお話を進めていこうと思います。

いろいろな絵柄に対応出来るように、まとめてみました。
ぜひ顔を描く時は、試してみてください。



前回、立方体と円柱のお話と「紙の中の空間意識」をお伝えしました。

少しパース的なものに慣れていただいたところで、
顔の土台を作っていきましょう。
土台を用いることで、つけたい角度や人物の同一性も表現しやすくなります。

平面での顔のアタリ(各パーツの位置)を確認して、立体でもそれを再現する。これを今回の目標としましよう。

というわけで、今回もトピック2つでお伝えします。


トピック1 平面で考える顔

立体に起こす前に、まずは平面で考えていきましょう。

・リアルな顔

オレンジ色の線は、おでこ(髪の生え際)~耳の頭・眉~鼻~顎で引かれています。この間隔は、リアルな顔ではだいたい3等分とされています。


一番注目してほしい部分としては、耳と目の位置関係になります。立体に描く時に、正面と側面を繋ぐパーツとなるからです。

次に、正面と側面とで伸びている線。これは、各パーツの位置の同一性を示しています。

つまり、正面で見た人が横から見ても同じ人に見えるようにするためのアタリとなります。

これから立体に起こしていく時に、注目してほしい部分です。
特に顎の裏の形は、見上げる方向に角度をつけた顔を描くときに、立体的に理解する手助けになります。


・アレンジした顔



オレンジの線の間隔の比率が変わっています。
パーツの位置の比を変えることで、個性的な絵柄を作れることが分かります。

また、マンガなどでは、同一人物の顔を何度も描く必要があります。

コマが変わっても、同じ人物であることが分かることは読みやすさにも関わってくると思います。キャラクターを作った時に、正面と横のショットを設定しておくのはそのためです。


トピック2   立体の顔の土台をつくろう。


平面で、顔のバランスを見ていきました。今度はそれを立体にしていきましょう。

今回は、顔に見立てた土台となるフォームを作る⇒そこから実践的な顔を起こす
という順番で描いていきましょう。

少々面倒ですが、慣れるととても便利な顔の基礎となります。

・顔の基礎はどう決まるか?

顔の側面の円を使って、面の方向とパーツの位置を決める方法です。

理屈上、「立方体を描いて、その中に収めればよろしい」ということではありますが、それはとても難しいことです。

上の絵(右側)の顔側面にある、円形に注目してください。
側面の円によって、顔側面の方向と角度を表現しています。

もう一度、平面で確認すると、

側面の円の左下に、耳が収まります。そして耳の位置が決まると、目の位置も定まることで、ほかのパーツも連動してアタリをとることができます。


・顔の基礎フォームを作る!

ということで、理屈パートは終わったので実践。

前回使った、円柱と四角形の出番です。分かりやすく、角度をつけて説明しています。

円柱は顔の幅の長さに、長方形は、顔の縦の長さになります。
あまり考えすぎず、やっぱり気楽に描いてみましょう。


・基本の土台の形に慣れる

今はまだしっくりこないと思うので、前回と同様の決まった角度で練習してみましょう。

ちょっと楽しくはない作業だとは、思いますが少しの辛抱!

面の方向性を持ちながら、角度と見え方を結びつけちゃいましょう。

今回は後頭部のパーツが、角度によってどう見えるか。そこに注目してみてください。


・形を整える

四角い顔のキャラクターなら、ここからそのまま顔を描いてもいいですが、
丸っぽい顔にしたい場合、もう一歩整える必要があります。

ためしに、描いてみてください。上下左右の顔のショットから、立体の顔に整えていきます。

ちょっとコツが分からないなという場合は、頭部の輪郭が、土台に支えられて描かれているところに、注意して見てください。

この辺は次回に、詳しく解説していきたいと思います。


ということで、今回もお疲れさまでした。
次回は、顔の土台の整え方と、顔のパーツを載せるという段階に入りましょう。

顔というパーツは奥が深いし、多種多様ということで3部構成という予定でいきたいなと思います。こんな感じです↓

・基礎編(今回)
・顔のパーツ編
・似せる技術・描き分けのコツ編


また火曜日にお会いしましょう!

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