見出し画像

タイドラマ「Fai Sin Chua (2020)」 (ไฟสิ้นเชื้อ 末日之火)

主演:( )内は役名:Yardthip Rajpal (オー、Orawee)、Ying Rhatha Phongam (ヴィー、Vichuda)、Fluke Krirkphol Masayavanich (ターン、Tharn)、Joss Way-ar Sangngern (エーク、Aekaong)、シュー・ジーシェン (徐志贤 Thassapak Hsu, BIE KPN) (役:Ben、ベン)、Fah Yongwaree Anilbol (Fah、ファー)、Fon Sananthachat Thanapatpisal (Narin、ナリン)、Ployphach Phatchatorn Thanawat (PP)、 Off Jumpol Adulkittiporn (Ron、ロン)
2020年 全22話
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★☆☆
(写真=全てwww.sanook.comより)

祝!BIE君出演タイドラマを初視聴!

少し前から記事を書く準備をしていたものの、正直全話視聴できるかどうか不安だったのだが、無事完走!やはりドラマに好きなイケメンは必須である。
タイのドラマなんて、結構BLの記事を書いているじゃないか!と思われるかもしれないが、これは私にとって初のBLではないタイドラマ。
しかも!一部は中国語字幕で視聴した初のタイドラマである!

推しのためなら努力を惜しまない私であるが、流石にこれはハードルが高かった。大好きなBIE君(シュー・ジーシェン、徐志、彼は台泰ミックスで中泰バイリンガルなのでタイと中華圏で活動している歌手&俳優)主演の中国ドラマはすでに1本、漢字の知識しかない私が中国語字幕で完走している。しかしこれはタイのドラマ。彼は主演でもない。GMMのドラマなので、2020年にタイでの公開時にYouTubeでも同時配信されていたのだが、英語どころか、タイ語の字幕でさえも全くついていなかった(涙)。
少し待ったところ、最初の数話は有志による英語字幕が出てきた。しかし、待てど暮らせど、全話は出てこない。一年近く待ったが、BIE君を観たくてしょーがない私、探したら有志の字幕組による中国語字幕版は見つかったので、止むを得ずそちらで視聴した次第である。しかし、また後半の部分も英語字幕が見つかったので、両言語ちゃんぽんで完走できた。

毒母たちの争いに皆が巻き込まれるドロドロの復讐劇

主人公は見出し画像の左側の妹のオー、そして義姉であり夫を寝盗った右側のヴィーの二人。オーが、ヴィーとターンに家族も巻き込んで復讐していくという物語である。

(1) オーとヴィー、義姉妹&究極の毒母たち
ターンと結婚し、子宝に恵まれなかったのでエークとファーという子供を養子にして4人で幸せに暮らしていたオー。しかし、ターンが義姉であるヴィーと浮気しており、しかもヴィーが妊娠しているのを知ってしまった。
オーはターンと別れ、自分の幸せをぶち壊したヴィーに一生かけて復讐していくことを誓う。しかし、ヴィーも小さい頃、オーに自分の幸せな家庭を奪われたため、復讐をしていたのであった。

(2) ファーとPP、可哀想な娘たち
ファーはターンとオーの養女。二人が別れた際には母親に引き取られるが、ここから不幸の始まり。オーに支配され続け、エークと密かに連絡を取っていることがバレてしまい、ベンと強制的に結婚させられる。
PPはターンとヴィーの娘。しかし、ヴィーはオーに復讐するためにターンと関係を持って、その結果彼女を身籠ったので、特に愛情はなく、冷たく当たる。そんな状況からPPは悪友と連むようになり、ドラッグにも手を出し、ロンと知り合う。

(3) ターンとエーク、ダメ親父&ダメ兄貴
父親ターンと、義理の妹を二人持つ兄エークは、義母たちによる色々な陰謀の中で、ファーとPPを危機から救うために一見カッコよく登場するが、結局きちんと救えずなんだかドンくさい。しかし、最初から最後まで一番優しいキャラの二人である。

(4) ベンとロン、娘たちを手玉に取るクズ男たち
ベンは家業である経営不振の家具メーカーを救うために、ファーとある意味政略結婚をする。しかし魅力的な義母オーとも関係を持ち、ヘラヘラしているが、少しずつファーにも惹かれていく。
ロンは、実はオーの運転手兼愛人をしている兄のポンから命令されてPPに近づく。ドラッグやセックスなど、彼女を辱めることができるような動画を撮り、ネットにあげるように命令されるのだが(元はオーの命令)、彼女と過ごすうちにお互いに惹かれあっていく。

多いにツッコミどころありの脚本

どうもタイでは有名な小説を原作としているようなので、ストーリーは面白いと言える。しかし、とにかく毒母たちの陰謀が過激だし、毎回誰かに平手打ちを食らわせ、怖いったらありゃしない。まわりが本当にこんな女性ばかりだったら、なりたくなくても絶対BLになる世界である(笑)。

ある意味ハッピーエンドではあるのだが、実は3人の死者も出る物騒なドラマ。そしてその犯人というか、責任が全く追及されないところがなんとも腑に落ちない。責任追求があれば、ストーリーの展開が全く変わると思うのであるが、やはり復讐の方に焦点が当てられているということなのか。

そして、少しネタバレになってしまうが、ファーとPPは実は妊娠してしまう。しかし、妊娠発覚後の二人の行動が、妊婦にはありえないことばかりなのである。途中で、「あれ、もしかして流産しちゃったの?」なんて思ってしまう場面もあったりして、いやぁ、納得がいかない。

他にも楽曲の使い方(OSTはどれもまあまあよい)が個人的にはイマイチ好きになれなかったりもしたが、まあ初のタイドラマとしては面白かったと言えるかな。

BIE君のクズ男っぷりに惚れ惚れ

大好きなBIE君、中国ドラマでは武術に長けた皇子様だったり、有能な外科医だったり、ツンデレ若社長だったりと、カッコいい役ばかりだが、ここでは義母とヤリまくり、嫁を手玉に取るクズ男。そしてほぼ毎回、誰かに殴られるか、ビンタされる(笑)。こんな役だが、私には新鮮に映ったし、最後はだんだんいいヤツになるので、もうこれは惚れるしかない。

他の記事では私は見出し画像以外はほとんど写真を載せないが、今回は私の推しの王子様である彼のかっこいい姿をぜひ皆様にも堪能していただきたい(って誰も興味ないか!)。
こちらは王子様のようなベンとファーの結婚式の写真。全員の衣装がとても素敵だった。おでこにつける印はどんな意味だろう?

画像2

左側は義母のオーと、右側は妻のファーと。タイでも中国でも、いつも美女と共演。当たり前か。でももう子供が二人もいるBIE君です。

画像1

もう一人のクズ男君、ロン役のOFFはタイBLでもよく見かけるが、本作ではなかなか良かった。

このドラマは小説を原作としているようで、MyDramaListには1994年版(映画)と2003年版(10分X107話!)の実写化もあるとなっている。ストーリーは違うが、「白い巨塔」のような、タイにおけるもはや小説原作のドラマの定番なのかもしれない。もし小説やこのドラマのタイでの存在感についてご存知の方がいたら、ぜひ情報をよろしくお願いいたします!

こちらが予告編。この短い動画でもわかるように、とにかく毎エピソード誰かが誰かに平手打ちを喰らわせる、とんでもないストーリー(笑)。



この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文