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ピーリングってどうなの?体験談も

美容皮膚科では必ずといっていいほど、ピーリングがメニューに入っています。

今回はピーリングってなに?効果は?
と個人的に気になっていたし、近い将来やってみたいと思っていたので今回勉強してみました。(近年では剝離型と浸透型がありますが、剝離型に限定します。)
※美容医療は日進月歩の段階なので、今ある情報が古くなる可能性はありますのでご了承ください。

〇ピーリングって?目的は?

ピーリングは、皮膚に特定の薬剤を塗布し、化学的に融解し剝離させていくものです。
ニキビ肌の方は肌のターンオーバーが乱れ角質が厚くなり毛穴がふさがってニキビができます。
そこでピーリングは角質を除去してターンオーバーを整えましょうということです。
特にニキビ肌で皮膚科の薬だけでは良くならない!という方にはオススメです。
気になるそのほかの効果は、、、

ケミカルピーリングはざ瘡・色素異常・光老化に伴う症状などの治療や皮膚若返り、しみ、くすみ、質感などの皮膚の美容的改善を目的としています。
引用:『日本皮膚科学会ケミカルピーリングガイドライン 改訂第 3 版(2008年版)

男女ともに嬉しい作用ばかりですね。


〇ケミカルピーリングの種類

現在は、主に乳酸、グリコール酸、サリチル酸、トリクロロ酢酸があります。
これらの違いは作用はもちろんですが、剝離深度レベルや副作用です。

画像1

<引用サイト>

画像に書いてある数字がそれぞれ
0:very superficial peeling(角層まで)
1:superficial peeling(表皮顆粒層から基底層の間)
2:meduim depth peeling(表皮と真皮乳頭層の一部から全部)
3:deep peeling(真皮乳頭層と網状層)
の4段階に分けられます。
それぞれの深さに対して使用する薬剤や濃度が変わります。

画像2

ここで注意点は東洋人の肌は強いピーリングだと紅斑や炎症性色素沈着になることもあり、欧米人の研究結果を鵜呑みにしてはいけないのです。
そのため本邦では、副作用やダウンタイムの少ないsuperficial peelingが主流となっています。


●乳酸・グリコール酸

AHAで同じ分類ですが、効果の順番としては グリコール酸>乳酸>りんご酸
りんご酸は市販薬に含まれていますがあまり効果は薄いので乳酸とグリコール酸のみ扱っています。
効果効能は、表皮を厚くし角層セラミドや表皮ヒアルロン酸を増やすことで光老化になった皮膚を回復させる作用があるとしています。
また、角層剝離をして角層を薄くすることで水分保持能を改善させざ瘡・シワ・シミに効果があります。
クリニックでは10-40%を使用していますが、上記の理由でエステ・市販品では10%以下の低濃度なグリコール酸しか使用できません。
市販でもいくつか売られています。


●サリチル酸


サリチル酸エタノールやサリチル酸マクロゴールがあります。東洋人は30%サリチル酸エタノールは疼痛・紅斑・びらんなど生じることが多々あり、日本ではほぼ使用されていません💦
そこで、誕生したのが30%サリチル酸マクロゴール
動物実験で30%サリチル酸エタノールと同様にざ瘡や肌のシワ・色素斑に有効で、かつ東洋人を対象にした研究では30%サリチル酸エタノールで出た副作用はなかったと報告があります。グリコール酸と違いは、表皮角層のみに作用するのでグリコール酸よりも炎症が起きにくいです。
敏感肌かも?と思う人はサリチル酸からはじめてもいいかもしれませんね。
ニキビにも良いとされています。
ちなみに化粧品として含まれている濃度は2%までとされており、低濃度で効果があるかは不明でした。



●トリクロロ酢酸 trichloracetic acid(TCA)


上記の薬剤と違って真皮まで剥がす作用があるので小皺の治療に使われます。
作用としては、コラーゲン産生促進や真皮を刺激し角化細胞の増殖因子を活性化させる作用もあり、シワやたるみに作用をもたらすと同時に角質剝離作用を持つのでざ瘡にも効果があると考えられています。
また、深くまで作用するのでニキビ跡の凸凹治療のために使用することがあります。
これは市販品には売ってなさそうです。

〇実際の効果は?

ピーリング単体では効果が得られなかったという声もあります。
効果がどれくらいのものを想像されているかによりますが、マイルドな治療なのでシワが完全になくなった!とかシミが完全に消えた!という効果はないです。
補助的要素が強く、外用剤やレーザー治療などと組み合わせることでより高い治療効果が得られる可能性はあります。

◯ピーリングジェルって効果あるの?

濃度はクリニックに比べたら薄いですが、通院の必要もないし継続してできるしということで、グリコール酸や乳酸入りを見つけて継続するのが良いでしょう。

一方、角質ポロポロと言われるピーリングジェルにはほとんどピーリングの効果はありません

では、白いぽろぽろした物質は何なのか!?
手の甲でやると白いぽろぽろは出てくる。
サランラップ同士で擦ってみると、、、白いぽろぽろは出てきた!?!?
サランラップには角質はないはずなのに。

成分を見てみると
水、グリセリン、カルボマー、ステアルトリモニウムクロリド、(省略)、、リンゴ酸、酒石酸、サリチル酸、(省略)
成分の順番は大体多いものから記載されています。
ぽろぽろの正体は、なんと3番目に記載されているカルボマーというゲル化剤だそうです。

ピーリング剤としてリンゴ酸、酒石酸、サリチル酸が入っていますが、割と後半であることや法律的に高濃度を入れられないのでごくわずか。

でもやった後はツルツルするよね?というところなんですが、これもまた成分に含まれているステアルトリモニウムクロリドという陽イオン界面活性剤の効果なんです。
この成分はヘアコンディショナーなどに使われ皮膚や毛髪をツルツルした感じにする作用があります。
ということで、ピーリングジェルはドブ金なので気をつけましょう!

〇ピーリングの注意点

▷事前準備
①UVケア
②ピーリング前後の産毛処理は避ける
③ビタミンA内服は5日前までに休薬する

▷その他注意点

・ケロイド体質の人は跡になる可能性もあるので控えた方がいい
ピーリングのしすぎも刺激になるので肌の反応を見ながら行ってください(自己責任)

〇クリニックでの体験記

ここからは体験記なので、あくまでも参考にしてください!!
ケミカルピーリング1回、別病院でミルクピールを受けてきました。
ピーリングは施術でどうしても擦るので、肝斑が出てしまうことは了承ください

1.千葉にあるクリニック


私が選んだのは、グリコール酸とサリチル酸の混合でした。
ピリピリはほとんどしませんでした。
丁寧なスポンジのようなもので優しめに洗浄したので、わずかに擦るけどダメージは少なめ。
ほおほお、少しつるっとなったかな?という感じ。
やはり1回だけで効果は見込めませんね。

2.都内にあるクリニック

画像3

ミルクピールとは、グリコール酸・サリチル酸・乳酸を混ぜたもの。
ニキビの色素沈着と凹凸を早く治したかったので、ミルクピールに加えイオン導入でビタミンCを。

乗せた瞬間ピリピリする!
ただここのクリニックはぐわーーー!!っとピーリング剤を激しく擦って取られたので、やめました。笑
ただ、ピーリング効果はしっかりあってやった後は何週間かツルッツルになります😊✨
月1のペースで5回ほどやると割と肌全体がツルッとしました。
赤みは時間が経つと消えるので、『ピーリングのおかげか』と言われると微妙なところかつホームケアもしっかりしていたので鵜呑みにしないでください

〇まとめ

ピーリングはマイルドな治療になるので【継続して効果があるもの】です。
私ならホームケアでピーリングしてクリニックでハード目の治療をしたいなと思っております。

投資と一緒、ハイリスクハイリターン。笑

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以上、参考になれば嬉しいです。

また、医薬品なのでピーリングはエステではなくクリニックに行かれることは強くオススメします。

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