目を閉じて誰かに出会うこと、その手をにぎること。
なにか、の中にいるのだった。
ここはどこなのか。いや、それよりも、この身体の周りにあるものは一体何なのか。焦りはないけれど、緊張はしている。この状況は、異常だ。
浮遊感はある、が、明らかに空気でない何かに支えられている身体。ちょうど今は両肘が身体の外側に向き、手は身体の前にあって、足は、足は、これ足はどうなってんだろ。折りたたまれてる。たぶん。
肩から先を動かそうとすると、抵抗が大きかった。どこなら動かせるのだろう。試しに指先に力を込めた。
ずぬぬぬぬ。
左右の手