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海から来ました。(エッセイ)

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エッセイと写真。
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2019年7月の記事一覧

だれでも書けるよ。

もしあなたが「書く」ことに困っていたら、わたしと一緒に自分の見たもの、感じたもの、そのときの心のありようを書いてみませんか。 ーーーーーーーーーーーーーーーー わたしは普段エッセイを書いています。 特にエッセイの書き方について考えたことはなくて、なんとなく、感じたままに書いています。ある日、友人に「エッセイを書いてみたいから、書き方を教えて!」と聞かれました。 わたしが普段、自然とやっている「書く」ことを、改めてだれにでもできる形にできないかなと模索して生まれたのが「だ

この地球から愛を飛ばしたの

1996年、わたしが5歳のころ、我が家に初めてのパソコンがやってきた。Windows95を携えたデスクトップパソコン。グレイのボディは木の机の上にどん、と置かれた。当時は父の存在が薄く、ほとんど母子家庭のような家だったから母だけの収入で暮らしていたのに、そういう大きな買い物をするのが上手な母だった。 パソコンが来たのと同時に、わたしは初めてインターネットと出会った。ペイントソフトの使い方を調べたように思う。思い出せるのは「nifty」というサービス名と、表示されたホームペー

大きなねこは

我が家には大中小の猫がいて、一番身体の大きい子をわたしは「大きなねこ」と呼んでいる。体重は8キロ近くあり、立ち上がると子どもと身長は変わらない。「ごましお」が本名だけど、家庭内で勝手なあだ名をつけるのがたのしい。家庭内にしかいない猫だけれど。 この大きなねこが、わたしの人生を変えたのだ。 大きなねこは、中くらいの猫(3キロ)と共に保護団体から我が家に来て、もうすぐ6年経つ。生後3ヶ月で我が家に来た二匹。先日、普段二匹が食べているご飯に「アダルトキャット(1〜5歳)」と書い

どーなつを食べたら

子どもがかわいい、となかなか思えない。 道行く子どもはかわいい、道行く犬も猫も、ゆっくり海辺を歩くおじいちゃんもおばあちゃんも、かわいい。でも、自分の子どもをかわいいと感じることがない。それが今年に入ってからのわたしの悩みだった。 造形はかわいいと思う。動きも様子も。けれど、2歳になった頃から子どもの存在をかわいいと感じられなくなって、変だなと思ってた。そして先週やっとわかった。子どもといると痛いのだ。子どもと接すれば接するほど自分の人間としての至らなさ、過ち、心の狭