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Billboard Top40を振り返る    1980 81st Eagles ’’The Long Run

世界的なヒットを記録した、誰もが知っているHotel Californiaの次のアルバムです。バンド名といい、音といい、アメリカの音楽を語るには外すことはできないバンドです。いまさら説明するのも野暮なんですけどね、こういった企画をしているからには避けて通れません。

解散後も何回もリユニオンして表舞台に立っている彼らですが、今でも解散の真相などが話題にされるのは、やはり評価としてはおかしいのだと思いますよ。

このアルバム自体、全体的に暗いとか言われるんですけれど、この曲はのんきな感じのイントロで、リラックスして聴ける曲です。作者のDon Henlyさんは、ディスコとかパンクが流行ってきて、俺たちは古臭いといわれたんだよなあ、その影響を皮肉ったんだよなあ、ということを仰っているのですが、そう、1980年は、そういった時代だったんですよね。実績を積んでいたミュージシャン受難の時代ですよ。でもその割には、今のところ、1980年の年間チャートには従来路線の名曲が多い点が面白いと思いませんか。Eaglesだって、この曲がランクインしているのだから、十分活躍できる(稼げる)土壌はあったんだと思うんです。

反動なんですかね。この後もハードロックの復権もありながらも、ブラックミュージックも流行るし、いろんな曲の寄せ鍋状態、いわゆるクロスオーバーの曲も増えるしで、音楽的にはよりおもしろくなる時代を迎えるのだと思うのですが、まあ、Eaglesが言うように、疫病のように流行ったディスコがどれだけ強力なブームだったのかを裏付けるものなのでしょうね。

Who is gonna make it.  We'll find out in the long run. この詞に彼らの意気込みが表れているんだと思うんですが、どう訳せばいいんだろうなあ。ほかのだれがどうだか知らんが、俺たちのことは結局、俺たちが決めるんだぜ。みたいなものでしょうか。こう解釈しちゃうと、やはり解散の2文字がちらつくんだろうなあ。

この後に、2枚組のライブアルバムを出しますよね。このアルバムも皆様に聴いてほしくって、なんと1曲目があのHotel Cariforniaで、かの有名な大統領候補者の紹介を含むMCが収録された作品です(個人的にはC面(死語)の曲のつながりに涙出るんです)。本当にやりたいように演るんですよ。このあたり、Eaglesの頑固さ、皮肉っぽさ、カッコよさが同居していて、本当にいいバンドだなあ、と思うわけであります。

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