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立川寸志の伊勢ばなし①3つの目的「飲む」「歩く」「喋る」

落語家の立川寸志と申します。入門十二年半の二ツ目です。入門前二十年間会社勤めをしていまして、相当トシを食っている中年なのですが、まだまだ食えない若手の一人です。
 此度、縁あって伊勢クリエーターズワーケーション(伊勢CW)に参加させていただきました。期間は2022年11月25日(金)から12月1日(金)までの7日間でした。

卒論は伊勢神宮の「おかげ参り」

 実は私は大学の専攻が史学科で、日本近世史のゼミに所属し、卒業論文のテーマは江戸時代の伊勢神宮への群参、いわゆる「おかげ参り」でした。伊勢は学生時代から何度か訪れた大好きな土地なのですが、今回の伊勢CWには三つの目的を設定しました。
 1つは「飲む」。伊勢一帯は銘酒の多い土地柄。伊勢の地元の味を楽しめる居酒屋を巡ろうという計画です。まあ毎晩飲んだくれてみたいということです。これには某紙伊勢支局のO記者という最高のナビゲーターが強力にお導きくださることになっているので心強いばかりです。
 2つめは「歩く」。私は大学が主催するカルチャー講座で江戸切絵図を使って落語の舞台背景を歴史蘊蓄をからめて解説し、一席聞いてもらうという講義を足掛け4年続けています。これに倣って、近世古地図や近代観光地図などをもとに伊勢を歩いてみようという計画。趣味の鉄道廃線跡巡りもしてみたいと事前にあれこれ調査して臨みました。
 3つめは「喋る」。やはり落語家、伊勢の皆さんに私の落語を聞いていただきたい。O記者の御差配で11月27日(日)に伊勢市施設で落語会を開催できることになりました。ありがたや! 聞いていただけるなら笑って泣ける一席で満足度の高いネタを――事前に作成していただいたチラシに載せていただいた演目は『井戸の茶碗』でした。送っていただいたチラシ画像を見ると「落語界でポツンと輝く中年の星」というキャッチコピーが。……ポツンは…ちょっと寂しくない?と思いましたが、まぁ輝いてるのだからOKです。
 胸を高鳴らせながら、新幹線→近鉄特急で伊勢に入りました。

滞在中のメインイベント・落語会のチラシ。
近鉄名古屋駅から鳥羽行きの特急列車に乗車。

立川 寸志(Tatekawa Sunshi) 落語家

https://tatekawasunshi.com/

【滞在期間】2022年11月25日〜12月1日

※この記事は、「伊勢市クリエイターズ・ワーケーション」にご参加いただいたクリエイターご自身による伊勢滞在記です。
伊勢での滞在を終え、滞在記をお寄せいただき次第、順次https://note.com/ise_cw2020に記事として掲載していきます。(事務局)