伊勢滞在記-03 / 庭園美術家 長崎剛志 / N-tree
石の細胞
石積みは人間の手で、石を結晶化させる行為。
2023/ 1.11 禊までの岩風景
「斎庭」
どこまでその領域に入っていいのか? 触れていいのか? 神社の庭にたずさわる時、常に自問自答しなければならない。木と石を使うことの危険性に身を引き締めなければいけない。普段、私たちが思っている「庭」は人間の都合でつくられているものが多い。しかし、神社の庭は人間の意志を最小限に抑えて、自然の都合に合わすものだと思う。時代の変化と共に、人と自然の領域の間には様々なものが増え、混乱し続けているようにも見える。その交わりや割合を整え、少しでも浄化作用のある領域を生み出すことがこれからの自分の仕事なのではと思っている。
最後に、深く美しい伊勢の国の風景に敬意を表すとともに、出会いの機会をいただいた事務局の方々に心から感謝申し上げます。
令和五年 四月
庭園美術家 長崎 剛志
Takeshi Nagasaki
http://n-tree.jp/
長崎 剛志(Nagasaki Takeshi) 庭園美術家
【滞在期間】2023年1月5日〜12日
※この記事は、「伊勢市クリエイターズ・ワーケーション」にご参加いただいたクリエイターご自身による伊勢滞在記です。
伊勢での滞在を終え、滞在記をお寄せいただき次第、順次https://note.com/ise_cw2020に記事として掲載していきます。(事務局)