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ふたりをみたホロライブ

その瞬間、私は間違いなくそこにいて、彼女たちは限りなくそこにいた。

2021年6月26日、土曜日。
VRライブハウスのアプリケーションVARKによるVRライブ「Cinderella switch ふたりでみるホロライブ」の第7弾が開催されました。

出演者は、尾丸ポルカ、桃鈴ねねの2人。第6弾に続き、ホロライブ5期生の同期コンビとなりました。

17時からの第一部は、ねねちゃんが舞台に立ちおまるんが隣席にやってくる。
19時からの第二部は、逆におまるんが舞台に立ってねねちゃんが隣にくる。
そしてライブ終了後の20時半からは、ふたりが並び立つアフタートーク。

休憩時間もありましたし、おのおのが1時間の枠でしたがライブそのものは40分から45分程度で終わったので、すべて合わせて2時間程度でしたでしょうか。

素晴らしい体験をさせてもらいました。

ねねちゃんとおまるんが目の前にやってくる。あるいは、隣で合いの手や全開のオタクムーブを繰り広げてくれる。あまりにも幸せな時間でした。

YouTubeにあげられた動画でもいわゆるガチ恋距離くらいにまで接近しているものがありますが、VRという環境下ですぐ目の前に現れる彼女たちは、輝いていました。
おまるんのきらきらした瞳も、ねねちゃんのころころと変わる表情も、手を伸ばせば触れられそうな距離で満喫することができる。
ねねちゃんにパンチされたり、おまるんにぺちぺちされたり、ねねちゃんのブレードがガンガン顔に当たったりしました。それもまた喜びの時間。
以下、特に記憶に残ったことを簡単に書いてみようと思います。

ねねちゃんのPart Of Your World

まずは、なんといってもこれ。
これまでもねねちゃんの歌唱やダンスを見てきましたが、この曲を歌唱したときの表現力には圧倒されました。
もともと歌もダンスも上手だし精力的にレッスンにも通っていて向上心やポテンシャルにあふれた子だなとは思っていましたが、そんな私の想像をはるかに超えてくるレベルで、魅了されました。
そのパフォーマンスはあまりにも圧巻で、「自分はもしかしたらとんでもないものを見ているのかもしれない」と漠然とした空恐ろしさすら感じてしまいました。
こういう歌をダンスを含めて全力で歌えるのは、VARKのVRライブという環境だからこそなのかもしれません。もちろんニコニコ動画で通常のライブとしてみることもできるはずですが、こればかりは、眼前に広がる桃鈴ねねという存在を存分に感じられる、VRでよかったと思うしかありませんでした。

ポルカちゃんのオタムーブ

ライブに限らず、映画鑑賞や旅行、動物園や水族館などありとあらゆるエンターテイメントに共通することですが、「一緒にいる人と一緒に楽しむ」という行為は、何よりの喜びです。
自分が楽しいと思っていても一緒にいる人がつまらないと思っていたらその態度が伝わりますし、結果的に自分も楽しくなくなります。
そういう意味で、一緒にいる人が全力で楽しんでいる姿を見るというのは、そのエンターテイメントを楽しむことそのものへのスパイスになります。
ポルカちゃんは、彼女自身がそういう経験が豊富であるということもあるんでしょうけれど、ねねちゃんのライブの間、凄まじい「桃鈴ねねオタ」感を出していました。
暗転している間もめっちゃ喋るし。興奮して声が裏返ったり、床に崩れ落ちたりするし。隣の人がガチすぎて気が散る。もはやそういうレベル。
住んでいる場所の環境が原因で、VRを見ていても存分にはしゃげるわけではないので、代わりにポルカちゃんが死ぬほど騒いでくれているのが嬉しくてたまりませんでした。
あと、背が小っちゃくて可愛い。

ねねちゃんのオタムーブ

オタムーブはねねちゃんも負けず劣らずでした。ポルカちゃんが歌唱中にくるくる回るときに一緒に回ったりとか、ライブ中にふと横を見ると、示し合わせたかのようにこっちを見てくれたりとか。何か喋ってるっぽいけど全然聞こえないとか。
ポルカちゃんが歌っているときはポルカちゃんを見に来ているファン同士のはずなのに、ポルカちゃんからのアピールをブロックしたり、こっちに対して「女オタオタになりませんか」とか言う。恐ろしい少女だ。

ポルカちゃんのブチ上がるセットリスト

ライブのセットリスト、形式も様々ですが、今回のVARKライブのように「またとない機会」であれば、全力でテンションが上がる曲目でたたみかけ、ライブ終了後には見ているほうも疲労困憊させる、そんな全力疾走なセットリストが実に似合います。
ポルカちゃんの場合、元気にはしゃぐ曲がある一方で、かっこよくクールに決める曲も混ぜることで、「元気/静か」のギャップとは一味違う、「ヒート/クール」の温度差で破壊させようとしてきます。
このクールな部分を垣間見せるのが本当に上手で、普段の配信でもコラボなどでは文字通り道化師の役割を演じている節があるポルカちゃんの、ふとしたかっこいい姿を見せられてしまうと、彼女から目が離せなくなります。
とんでもない逸材。パフォーマーとして洗練されている。ポルカちゃんのパフォーマンスはどうしても気になってしまう、観たいという気にさせてしまう。
サーカス団長、恐るべし。

終わりに

別の記事にも書いていますが、今回私はVRでライブを見るため、Oculus Quest 2をレンタルしました。7泊8日で5,000円程度です。
そしてライブのチケットは8,500円程度。
決して安い金額ではありません。二の足を踏むこともあると思います。私も実際、ねねちゃんが出る回だから決断しましたが、これまでのライブも見たいという気持ちはあったものの結局諦めてしまいました。
この公演が「これだけ払う価値はある」とか「損はさせない」とか、個人の感想で言うなら全くその通りなんですが、かといって他の人にも手放しで勧められるかというと、それもなかなかできません。個人の感想に過ぎませんし、結局、終わってみてどう思うかということでしかないので。演出とか曲目とか出演時間とかの兼ね合いで、思ったよりも……と感じる人もいるでしょう。家のWiFiとかネットワークの関係もあるでしょうし。
そのあたりのことをすべて加味して、それでもなお見たいと思うならば、ぜひ経験してもらいたい。
次回以降は新しい試みのライブになって、出演者2人がより深くかかわりあうことになりそうです。そういうのが好きならば、絶対に楽しめるはずです。

ふたりでみるホロライブ。
これは、ホロライブのファンの女の子と一緒に、ホロライブに所属するアイドルのライブを鑑賞するという、世界でここにしかない会場です。

そして、ふたりはそこにいました。

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