細谷 功

著述家。具体と抽象、アナロジー、思考力、イノベーション等をテーマに著述活動や講演・研修…

細谷 功

著述家。具体と抽象、アナロジー、思考力、イノベーション等をテーマに著述活動や講演・研修・ワークショップを国内外及びオンラインでやっています。

最近の記事

DoubRingは抽象化のトレーニングツール

DoubRingのもう一つの目的note上で概要や事例を紹介しているDoubRingについて、その目的や活用方法について補足します。 ここまで紹介してきたように、DoubRingの直接的な目的は、言葉の定義や言葉同士の関係性が実は人によって大きな個人差やばらつきがあることを可視化することでコミュニケーションギャップを解消することです。 ところが実はさらにもう一つの大きな目的があります。それは、DoubRingが抽象化という概念と不可分のものであり、抽象化思考力を鍛えるための

    • 「仕事ができる人」と「出世する人」の関係は?

      仕事ができる≠出世する?「なんで仕事のできないあの人が仕事のできる○○さん(自分?)より早く出世するんだろう?」・・・こんな発言を言ったり聞いたりしたことは、組織に関わる多くの人があるのではないでしょうか? このような発言の裏には、必ずしも「仕事ができる人」と「出世する人」が一緒ではないと多くの人が思っていることがあると考えられます。 そこで、「DoubRingで考える」今回のテーマは「仕事ができる人」と「出世する人」との関係です。今回は言葉同士ではなく人の集合同士という問い

      • 成功と失敗の関係は?

        あなたはどのパターン?DoubRingを用いた今回の問題は「成功と失敗の関係を2つの円でどのように表現しますか?」です。例によって大小関係と交接関係のみに着目して以下のDoubRingの9パターンから選んで下さい。 皆さんはどのパターンを選んだでしょうか?以下は日本人約1,500名の回答結果を示したものです。 いくつか多数派の選択肢を取り上げていきましょう。一番多かったのが約3割の人が選んだパターン9、つまり「失敗の中に成功がある」という関係です。2番目はパターン5、つま

        • DoubRingで思考を可視化する

          仕事と遊びの関係は?はじめに一つ質問です。皆さんは「仕事と遊び」の関係を「2つの円」でどのように表しますか? ここではコミュニケーションや抽象化のトレーニングに用いることができる、DoubRing(ダブリング)という思考の可視化ツールを紹介します。 これは、「仕事と遊び」のように2つの言葉の関係を「2つの円」のみで表現するものです。見た目はいわゆる「ベン図」(Venn Diagram)と同様ですが、DoubRingの特徴は、関係を2つの円の「大小関係」と「重なり関係」の2つ

        DoubRingは抽象化のトレーニングツール