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ヘザウィック・スタジオ展で考えたスタジアム・アリーナ 〜パラメトリックデザインの導入可能性とその展望〜
ヘザウィック・スタジオ展いってきました
建築界隈で話題になっている展覧会に行ってきました。トーマス・ヘザウィック率いる設計事務所ヘザウィック・スタジオの大規模展覧会が六本木ヒルズのスカイビューで実施中です。
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これまでに無いような素材や材料の使い方、データドリブンなデザインの展開。自分が建築学生の頃だったら絶対ハマっていた自信があります。
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なるほど。。。こう考えるのか。と思わせるナイスな展示。
これまでの手垢の付くようなスケッチや模型の作業がデジファブでアップデートされているのが正しい認識なのかもしれません。
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イメージはできていても模型にできない!みたいな話は建築学生ならばよくある話です。多くのスタディを3Dプリンタやレーザーカッターなどでつくり、アイデアを収束させていくような「かゆいところに手が届く」設計アプローチが展開されています。
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全部3Dプリンタで検討するのではなく、ちゃんとどんな部材でどう組むかを別途手作業の検討で確認しているのがキモでしょうか。デザイン段階のデジファブが建設現場と直接繋がっていく途上の現在地として好例を示してくれていると思います。
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現在建設中の麻布台ヒルズの低層部分がヘザウィック・スタジオの担当になっています。
なみなみとうねるように高さを変えたグリッド状の壁に合わせて商業施設やオフィスが埋め込まれています。
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実際に建設現場まで足を運びましたが、スケール感の違いのためか模型で感じた滑らかさよりも「重力に頑張って耐えてます!」というドスコイ感が勝ります。
地形のような建物を作ってるようにも思えます。土木なのか建築なのかその境界は曖昧です。地形のような複雑な形状をデータ化して構造的検討を進めるうえで数値を変化させながら検討を行なうパラメトリックデザインが実務として使えるようになってきたとも言えそうです。
箱根の障子堀
麻布台ヒルズをみながら思い出していたのは、箱根からバスで程近くにある障子堀です。静岡県三島市にある山中城跡にある天然の城堀で、障子の格子のように巡らされた土塁が城跡を今でも守っています。
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かつては地形に沿わせて人の作意を込めるのが精一杯でしたが、一歩その先に進んだのが麻布台ヒルズのような施設なのかもしれません。
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古代ギリシャやローマの円形闘技場も紀元前ぐらいまでは土塁を積んで観戦をしていたといいます。イギリスのマッチウェンロック・オリンピックでもやはり観客席は丘陵地が利用されていました。
建築と土木の中間であるスタジアムやアリーナのようなスポーツ施設において、地形そのものを建築並みの精緻さをもってデザインできるようになる事は可能性を感じずにはいられません。
まだまだ未来のことかもしれませんが、コマツの無人重機がデータを使いつつ盛り土や切り土をおこない、データで地続きな建築が組み込まれていくようなそんなスタジアムもできるのかもと妄想を膨らませます。
楽しみな未来です。
(了)
ヘザウィック・スタジオ展は6/4まで開催中。急げ!
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