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コロナワクチンは何人の命を奪ったか? そして何人の命を救ったか?

Anti-vaccine rabbbit hole leads to political representation; the case of Twitter in Japan」という論文が興味深かった。
ワクチン否定派がどのようなアカウントをフォローしているか?と言うX(旧ツイッター)分析。

ワクチン否定派も2グループに分かれていて、新型コロナ前からの継続的な否定派と、新型コロナきかっけの新たな否定派。

継続的な反ワクチン派のフォローするアカウントがつぶやくキーワードは「立憲民主党」「れいわ新選組」。政治的な側面が強い。
新たな否定派は「陰謀論」「スピリチュアル」の関連語が多い。「風の時代」「波動」「三浦春馬」「柔軟剤」などなど。スピリチュアリティーの文化や知識が、反ワクチン活動につながっている。

僕のまわりは、筋金入りの反ワクチン派が多く。ワクチンの話をするとたしなめられる。

ワクチンは医薬品なので、副反応は必ずある。重篤な症状に悩む人も多くいる。

実際、1989年には、おたふく風邪ワクチン起因の髄膜炎が311ケース以上報告されている。当時使われたウラベ株が疑われた(現在、ウラベ株は使用されていない)。

免疫を賦活化させるワクチンがリスクゼロというのはありえない。
ワクチンの副反応で亡くなった人数を把握するのは難しい。ワクチンで亡くなったのか、その時偶然に寿命が尽きてしまったか?よくわからないケースも多い。
イギリスの報告では59名もワクチンが原因で亡くなっているらしい(政府報告)。
ワクチン否定派は、その被害者をなくすため、正義の心で活動をし、ツイートする。
正義心から生まれる活動は、なかなかの力強さである。

ワクチンは反面、症状を軽減させたり、感染率を減らすことができる。トレードオフが働いているのだ。
ワクチンの副反応は見ることができるが、予防効果を見ることはできない。誰も、「わたしはワクチンのおかげで生きている」なんて知る由もない。

ただ、ワクチンがどれくらいの人々の命を救ったか?は計算できる。ワクチンをいちはやく接種した地域と、自然感染にまかせた地域を比較すれば良いのだ。

イスラエル、マルタ、アイスランド、デンマーク、フィンランドといったワクチンをいち早く取り入れた国。遅めに取り入れたルーマニアやウクライナなどの国。

インドに至っては、当初からワクチンではなく、自然感染で集団免疫を得ようとした。おかげでコロナ終焉に向かったわけだが、2021年の5月は毎日平均4000人以上が亡くなるという大惨事を経験し53万人の命が失われた(LANCET

そのような比較から算出された「コロナワクチンが救った命」は1440万人(185カ国、2020〜2021の1年間)。
東京都の人口に相当する。

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