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新型コロナ × 人権 × 小学校PTA研究集会

PTA研究集会のまとめ文を担当させていただいたので、心を込めて書いたのでこちらでもシェアさせていただきます。ご一読いただけますと嬉しいです。(ノートの更新めちゃくちゃ久しぶりw)

今回は新型コロナ感染症の影響について小学校の保護者向けにアンケートを実施しました。父母のお仕事での影響やお子様との関わりや様子のこと、地域とのつながりのこと、それぞれの家庭生活の中で課題や想い、体験されたこと、考えられておられること、この資料をまとめていく中で知ることができ、改めて考えるきっかけをいただくことができました。いただいた意見を基に、引用もさせていただきながら感想とまとめをさせていただきます。
 今回、新型コロナウイルスの3つの顔(病気・不安・差別)を紹介していますが、皆さん『不安』と『差別』について受ける影響が少なからず大きいのではないか、とアンケートを通して感じておられるように読み取れました。

 少し思い返してみると、前年度の後期、臨時休校がなされ、長期に渡り子ども達は学校に行くことができなくなりました。4月には緊急事態宣言が発出され、世の中は自粛モード一色。すごく不安を感じ、大きくストレスをご家庭で感じられていたのではないでしょうか。
 子どもたちの『学校に行く』という当たり前の日常が突然なくなってしまったこと、学校行事も地域行事も通常開催できなくなってしまったこと、不安や悔しさ、ネガティブな感情が私自身、たくさん溢れてきてしまいました。その後、分散登校が開始され、子ども達は慣れないマスクや人との距離の確保、手洗い・うがい・消毒の徹底を意識しながらお友達との交流や居場所が戻ってきたこと、小中学生が朝早くから学校に通う当たり前の光景が戻ってきたことに嬉しさと勇気をもらいました。「これから一歩ずつ進んでいくんだ!みんなで頑張っていこう!」という一体感も生まれたと感じます。

 まだまだ見通しの持ちにくい世の中で自分のことも大切な家族の生活も守っていかなければならない私達です。『不安』や『差別』に触れ、心が傷ついてしまった方もいるかもしれません。思わず人を傷つけてしまって後悔している方もいるかもしれません。この先が見えにくい現状において、子ども達の未来を照らしていくために私たちができることは何でしょうか。
今回のアンケートで感染された方を心配する声や励ましの声が本当にたくさんありました。すでに皆さん「もし自分が感染したら」と考えて、日々のストレスと戦い、生活しておられると思いますが改めて問います。


〈明日自分が、もしくは自分の家族がコロナに感染したらどうしますか〉

感染することで「病気」自体もちろん怖いけれど『不安』と『差別』に負けないよう、地域と優しいつながりが持てること、安心して暮らせる地域であることに重要度を感じるのではないでしょうか。(アンケートでも同様の回答が多かったです。)
 この小学校区でも、たくさんの人達の暮らしがあります。知っている人も知らない人もいます。全ての人と優しいつながりを持てたならば、それは素敵なことなのですが、やっぱり価値観や意見が合う人合わない人っていうのは必ずいます。ですが、その『合わない人』『自分の考えと違う人』を批判し、対立していくでもなく、それも『他の意見と認めることができる』ようになると自然とつながりやすくなるのかなとも感じました。
 誰の無意識の中に生まれてしまう【嫌悪】【偏見】【差別してしまう】心。自分の中で意識的に振り返ること、これからの時代は必要なのではないでしょうか。
これまでの当たり前の生活が当たり前でなくなってしまったコロナ禍ですが、新しい生活様式を取り入れていくことで少しずつ元の生活に近づけることはできていると体感しています。毎日子ども達が『学校に行ける』『お友達と遊べる』この当たり前に感謝し、幸せを再認識された方々も多いと思われているようです。

 まとめに入らせていただきますが、今回の研修の中心にあるのは『人権』という言葉です。それは身近にあり、誰にでも尊重される当たり前にあることです。しかし、普段はなかなか意識しにくい言葉かもしれません。自分だけでなく大切な人達が、安心して暮らしていけるようにこれからの『つながり』を大切にする、少しの【アクション】を増やしていくこと(挨拶をする、お礼を言う、笑顔でたくさん過ごす時間を増やす等)が重要なのではないでしょうか。
 まだまだ辛い思いをされている方々がこのコロナ禍で大勢います。自分達の課題を一生懸命に乗り越えていこうとしています。みんなそれぞれが頑張っていて、認められるべき存在です。アンケートの内容を集約していて『この辛い時期を乗り越えて、誰もが当たり前に幸せを感じていける、そんな社会にしていこうよ!』
というポジティブな想いもたくさん受け取ることができました。そんな素敵な大人がたくさんいるこの小学校区で、子ども達にはかしこく、やさしく、たくましく、育ってほしいですね。大人も子ども達も、みんなで一緒にコロナ禍にある『怖さ』について考え、乗り越えていく意識を持つきっかけになればと、この研修を通して感じるところです。皆さんと一緒にこの想いが共有でき、またご家庭でお話いただけたら嬉しく感じます。
 これから冬が来て、風邪やインフルエンザの流行も心配ですね。正しく感染予防をして、毎日の生活を大切に守っていきましょう。(令和2年10月30日)

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