『ONE PIECE FILM RED』感想&ウタ考察🎞

めちゃくちゃ話題になったので。
amazon prime video独占配信ありがとう!!

8割ライブ。ミュージカルと思って見るとちょうど良い。
ぶっちゃけ話の内容無いから、そうするしかないのは分かる。
普通に面白いが、2回は見ない。


ウタは人生の殆どをゴードンと共に過ごし、ゴードンの教育により歌姫へと登り詰めたが、人間としての基本的な教育については不十分だったと言えるだろう。
確かに体験を通して学んで行く事も多いが、難しい環境に居る場合それを補う教育が必要である。
さらに、エレジアで独り過ごしたウタの頭は、シャンクスへの恨みや他人から必要とされたいという承認欲求ばかり占めていた事はゴードンから見ても明らかのはずであり、自分自身と向き合い己の行動や考えを精査出来る状況で無かったと考えられる事からも、ウタに過失はあれど、導きが必要だった。

「ウタの歌声は世界中の全ての人達を幸せにする」。その言葉は普通を知らないウタにとって呪いであり、唯一の希望であった。
それがメサイアコンプレックスと結び付いてしまったが為に、ウタは「自分の救いこそが大勢の人に必要とされていて、私の行動に代えは利かない。私がやらなければならない」と思い込んでしまった。
しかし現実にそんなことはなく、助けてくれる存在が誰でも良ければ、そもそも救いすら無くても良い。求めていない訳では無いが、案外人間なんてものは強く逞しく生きていったりするのだ。

トットムジカの存在、ウタがウタウタの実を食べてしまった事、シャンクスの隠滅・・・それら全てが要因となり、ウタは事件を起こした。
それでも決め手となったのは、シャンクスが贈った「ウタの歌声は世界中の全ての人達を幸せにする」という言葉だろう。

言葉の力は大きいからこそ、その使い方をよく考えなければならない。その時、誰でも扱える事が欠点となるが、逆に誰でも扱えるからこそ言葉に力が宿るのやもしれない。

そんな言葉の使い方について考えさせられる作品だった。
本編はさほど面白くないが、それらを考える事が出来て、見て良かったと思う。

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