見出し画像

ポケモンSV 個人的な感想と評価

良いところを見れば100点、悪いところを見れば0点。そんな評価をよく耳にするポケモンスカーレット・バイオレット。

熱心なポケモンオタクの一人である筆者も今作を無事クリアしたので、感想等を書き記しておこうと思う。

なお、ネタバレは多少なりとも含むので、未クリアの方はご注意を。

図鑑完成+シングルバトルマスターボール級まで

感想

感想を一言で言うと面白かった、が一番初めに来る。そして、だからこそ、惜しかった、残念だったな、とも思う。それこそ冒頭に書いたように、見方によっては、100点にもなるし0点にもなる、ポケモンSVはそんなゲームだったと思う。

オープンワールド

今作の一番のポイントは、ポケモン初のオープンワールドだったこと。広いマップという点では、ポケモンLEGENDSアルセウスで体験済みであったが、完全オープンワールドとなると話は別。

期待よりも不安の方が大きかったが、案の定、嫌な予感は的中した。

プレイし始めこそワクワク感が凄かったものの、少し進めると粗が目立ち始める。ポケモンやキャラクターがカクカクするし、カメラワークはひどいし、ターゲットの精度はとんでもなく悪いし、見えてはいけない背景が見えたりするし…と、挙げるとキリがないくらい悪い部分が目立った。

また、オープンワールド以外の部分でも、ボックスの表示が異様に遅かったり、ポケモン図鑑が見にくかったり、レイドがバグの温床であったり、信じられないような乱数バグもあったりと、物売るってレベルじゃねーぞ!と怒られても仕方ない出来だった。

ただし、良い点ももちろんあった。それは、オープンワールドであったことに集約される。間違いなくクオリティは低く、switch初期に発売されたブレワイや、今年発売されたゼノブレイド3などのゲームと比較すると、かなり残念な出来である。しかし、ポケモンで広大なマップを歩き回るという楽しみを体験することができたのは、やはり大きな喜びであったように思う。

基本ヌシ→ジム→スター団の順で進めた

自由なルートで進められるという面白さは、ポケモンにおいても新鮮なものだった。一部では、こちらの進行状況に応じて相手がレベルを合わせてこないのはおかしい、というような意見を見かけた。

実際、自分もそのような形を想像していたが、これはそこまで気にならなかった。明らかにレベルの高い敵に挑む楽しさもオープンワールドの特徴の1つだからだ。強いて言うなら、ジムだけはレベルの変化があった方が、ポケモンの世界観に合って良かったかな、とは思う。

これは、20レベル差でヌシに立ち向かうウミトリオ氏

ストーリー

ストーリーに関しては、ポケモン史上で一番良かったと思う。

3本のストーリーがあること自体は事前情報で分かっていて、その部分はもちろん良かった。従来のポケモンから変わらずのジム巡りは、変わらない良さがあったし、なによりもそれ以外の2つのストーリーがちゃんと作られていて感心した。

しかし、なにを言っても一番良かったのは、その後のストーリーだろう。続きがあること自体が嬉しい誤算だったし、その内容がパルデア地方の設定の掘り下げになっていたのも良かった。

いきなりラピュタのようなマップに放り出されて、知ってるポケモンがいるけど…なんか違う!?な展開も良かったし、少しずつ真実が明かされていく流れも良かった。そして、ラストバトルに関しては何も言う必要はない、それぐらい素晴らしいものだったと思う。

BGM・ポケモン・キャラクター

BGMは全体的に見ると良い出来だったと思う。剣盾で良かったジム戦の歓声が継続していたのは嬉しかったし、戦闘BGMはどれもその人や状況にマッチしていて良かった。

ただし、ポケモンらしさという部分は薄まってきているのかなとも思った。もちろん、作曲している人が昔とは変わっているというのは分かってはいるし、なんなら今作は良曲ぞろいだ、というのは理解してはいるものの、なんだか少し寂しさを感じてしまった。


次に、ポケモン自体について。ポケモンは新作がリリースされるたびに、こんなのポケモンじゃない!今作のデザインはひどい!などと言われがちだが、今作は割と良かったのではないかと思う。

個人的には、旅パで連れ添ったデカヌチャンやドオーなんかはお気に入りになったし、シャリタツ、ヘイラッシャなんかも、その名前も含めてなかなか癖になる良さがあるように思う。


キャラクター(登場人物)は、それぞれ個性があって良かった。主要3ルートの仲間たちはもちろんのこと、学校の先生やジムリーダー、四天王など、全ての人物がそれぞれ良い個性を持っていて、オープンワールドゆえ希薄になりがちな部分もしっかりと作られているなぁ、と素直に感心した。

授業

最後に、1番書いておきたかったコンテンツ、授業について。

ストーリークリアするまで全く見向きもしていなかったが、クリア後にせっかくだしでやったものの、これがとても良かった。

何が良いって、勉強になるところ。こう言うと、かなり馬鹿みたいに見えるかもしれないが、本当に勉強になったし、やっていて面白かった。

先生、"ドロポン"ですよ

ポケモンを初めて遊ぶ人には是非やってほしいものになっているし、今作のコンセプトである学校要素がしっかりと作られているのは、素直に素晴らしいなと思う。

評価

このゲームを評価するのは非常に難しい。

すでに何度も書いたように、良いところもたくさんあり、悪いところもたくさんあるゲームであり、一概にこのゲームは何点!みたいな評価をするのは本当に難しいのだ。

もとより、自分はゲームフリークのことを信頼しておらず、ある程度は自分の中でハードルを下げていたので、良いゲームだったなと思えたが、多くの人にとってはそうではないだろう。

そもそも、ポケモンというゲームにとって1番大事なのは、小学生くらいの子供が楽しく遊んでくれるか、にあると思っている。

今でもポケモンを遊んでいる熱心なファンは良くも悪くもある程度歳をとった大人たちだろうし、SNS等で評価している人たちも、そういった人たちが大半だろう。

そういった人たちの評価ももちろん重要なのは間違いないが、やはり1番気にすべきは子供たちがこのゲームを手にとって、遊んで、面白いと思ってくれるかにかかっていると思う。


ゲームフリークのことを信頼してない、という話をしたが、自分が評価している所が1つある。それは、新作を出すペースが早いこと

これは、子供の話と大きく関わっており、子供の1年は非常に長く、他の大作ゲームみたいに何年もかけてゲームを作っていてはすぐに忘れられてしまう。

ポケモンが長きに渡って人気コンテンツであり続けられているのは、ゲームフリークがほぼ毎年のように新作を出してくれていることも大きな一因になっている。

質と量、どちらも大事な要素だが、ポケモンは"量"の方に重きを置いているのだろうし、"質"に関しては多少なりとも目を瞑る必要があるのかもしれない。

オリーブが棒に刺さっても笑う寛容さが必要だ

終わりに

ここまでポケモンSVについて色々書いてきたが、本当に面白いゲームだったのは間違いないと思う。

数少なくない問題点も、現代のゲームはアプデで解決できるんだし、そういう面で今後に期待したい。また、剣盾同様DLCも発売されるだろうし、そちらも楽しみにしている。

それでは、今回はこんなところで。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?