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「宗教」について考える

佐藤優さんの「はじめての宗教論 右巻」購入。

とりあえず序章を備忘録を兼ねてまとめ直してみる。

私たち人間は二つの世界を持っている。

「見える世界」と「見えない世界」だ。

この二つの世界を結びつけるところに「宗教」の特徴がある。

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本来人間にはこの二つの世界があったが,近代になるにつれて,「見えない世界」が捨象され,「見える世界」が中心的に扱われるようになってきた。

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「見える世界」というのは,すべての商品を目に見える「カネ」に換算するという現在の商品経済を思い浮かべれば理解しやすい。

さて,「見える世界」が中心的に扱われるようになったとはいえ,人間は「見えない世界」への関心・恐れは捨てられない。なぜなら人間は必ず死ぬから。つまり「見えない世界」である「死」を誰であれ経験しなくてはならない運命にあるからである。

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このように,「見えない世界」に対する関心や恐れはどうしてもある。だから宗教と名乗らない宗教(自己啓発やマルチ商法)にたやすく引っかかってしまったり,スピリチュアル・ブームのように「見えない世界」への関心が歪んだ形で出てきたりする。

だからこそ,もういちど「見える世界」と「見えない世界」について考えていかなければならないのだ。


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