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黄昏時

朱色の黄昏時
吹雪で薄く霞んだ景色
春を待たずに
腹を減らした者が目覚める

飢えているからか
神経が研ぎ澄まされ
美味しそうな者は匂いで分かる

眠っている間に伸びた爪

空になった腹が

狙った者の
全てを喰い尽くせそうだ

喰い尽くした
次の日は
錆びた赫色の夕日に染まる

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