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互いに「全部」と言ったのだもの

 最近のあなたは一体何をやっているのかしら?

 としては理解できる。
 といえば聞こえはいいけれど、本音の純度が高まれば、時としてとても生臭いもの。

 わかっているの?
 それを全部観てくれって、あなたそう言ったのよ。

 全て見られるということは、崇拝から憎悪までの全てを思われ得るということ。
 まさか …… 心と言いさえすれば、手放しで喜ばれるとは思っていなかったのでしょうね。

 それでも構いはしないのよ。
 嫌悪しながら、私はこのまま観続けましょう。
 全部観てあげると約束したのは、この私自身なんですもの。

 決してあなたを嫌ったのではない。
 あなたの内にも嫌な部分があるのねって。
 感想を言ってみたのです。

 この感想を、あなたが嫌がってくれることを願うわ。
 君は一体何を言っているのか?って ―― それで釣り合いが取れるというものでしょう?

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