見出し画像

市販染料☆インドアカネ染め

季節を感じながら、身近な植物を使った草木染めやモノづくりを楽しんでみませんか?


今回は少し実験的な染めをやってみた話。

インドアカネという市販の染料を使って、
布の下地処理を比較してみた。

インドアカネのチップ↓

茜には、大きく分けてニホンアカネ、
インドアカネ、セイヨウアカネがある。

日本では、赤色を出すために
ニホンアカネを使っていたけれど、
今では入手することが難しい。
そして、他の茜と比べて色素が少ないので、
濃い赤色に染めることは難しいらしい。

セイヨウアカネは、染料店で手に入るけれど、
まだインドアカネでしか染めたことが無い。
機会があれば、それぞれの茜の違いを
見てみたい。

インドアカネでは、赤色〜ピンク色に染まる。
植物を煮出すだけだから、そんなに濃くは
染まらないだろうと思うかもしれないけれど、
インドアカネは別格。
使った鍋やボールは赤く染まる。
プラスチックも。
床にも養生をしておいた方が無難。
もしくは、染液をこぼしたらすぐに
拭き取っておかないと、後で結構苦労する。
もし、インドアカネで染めてみようと
思ったら、赤くなっても構わない鍋やボールを使った方が良い。

インドアカネの染液は、
インドアカネ100g、食酢20mLと水4Lで
20分ほど煮出した。
これを2度繰り返して抽出した液を合わせて
染液にした。

左1回目の染液、右2回目の染液

茜の染液を抽出する方法には、
食酢を入れるやり方が多いので、
酢を入れてみたが、入れなくても赤く染まる。
比較した訳では無いので、
何が違うのかは分からないけれど、
今回は酢を入れてみた。

茜は沸騰させて煮出すと、
色が濁ると言われている。
インドアカネは多分大丈夫...
というのも、何度かグツグツ煮出しても
濁らなかったから。

媒染には、焼きミョウバンを使って、
染液→媒染→染液の工程で染めた。

今回は、下地処理なし、豆乳処理、
タンニン下地の3パターンと、
濃染剤を使って染めた布を酵素系漂白剤で
脱色したものも一緒に染めてみた。

下地処理無しの綿の袋↓

下地処理無しでも、可愛らしいピンクに。


豆乳処理したオーガニックコットン↓

タンニン下地処理した中古Tシャツ↓

写真よりも赤みが強く、
豆乳下地よりも赤い。

2回ほど何かの植物で染め直したハンカチを
酵素系漂白剤で脱色したもの↓

このハンカチは1度濃染剤で処理したものを
漂白して染めた。
濃染処理を1度しておくと、漂白しても
効果は持続しているよう。

染液→媒染(ミョウバン)→染液→灰汁→染液
の工程で染めてみた。
灰汁や石灰水でアカネの赤みが出るらしいので、試してみたところ少し赤色が変化した。

草木染めは、抽出方法や下地処理、
媒染剤の種類、pHなどの違いで
色が変わるのが面白い。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?