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番外編ほっこり時間:1回「カールさんとティーナさんに学ぶ」

つい先日、NHKBSで再放送された、「カールさんとティーナさんの古民家村だより」という番組を見た。


ドイツ人の老夫婦が、リタイア後の暮らしとして、選んだのが、新潟県の十日町市にある竹所という山奥だ。そこは過疎化が進み、廃屋も増えつつある限界集落。奥様のティーナさんは、日本に移住することに最初は大反対したが、実際にこの場所を訪れて、その自然の素晴らしさを目の当たりにして、考えが変わったそうだ。


ご主人のカールさんは、建築家で日本に留学の経験もあり、古民家への造詣も深い。竹所に古民家を購入して、数年かかってリノベーションを完成させた。すっかりドイツ風の木組みの家に変身していたが、柱や梁は昔のままを利用していた。

「日本には、素晴らしい昔からの宝がいっぱいある。なのに、なぜ捨ててしまうのでしょう。もったいないです。」とカールさん。

確かに、最近の住宅は、性能はあがったものの、すっかり工業製品になっていて、建売住宅は安普請が実は多いのだ。これは、いくつかの不動産会社に聞いた本当の話。

カールさんは、昔の職人が丹精込めた建具、さらには柱と梁をつなぐ技術など、世界に誇れるものが多いと言う。それを再利用することで、個性的な豊かな住まいが実現できる。

カールさんとティーナさんが、庭で採った野菜で食事をしている。

豊かな時間をつむぐ人だと、感動した。

これに共感した都会の方々が、その集落にカールさんが古民家再生した家に移り住むようになって、子供も増えている。

豊かな時間が、人を惹きつけるのだろう。

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