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140字小説【黒い靴】


母が押入れの整理で見つけた亡き父の黒い靴と鉄製の研磨機。翌朝、重たいからと進んで研磨機を捨てに行ったぼくは、バランスを崩し研磨機を足の指の上に落としてしまった。でも痛くなかった。なんとなく履いていったブカブカの黒い安全靴のおかげだ。嬉しかった。天国の父が守ってくれた気がしたから。

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