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140字小説【連れて行ってよ!】

「明日の今頃、ぼくは遥か遠くの街にいる」波止場での予期せぬ彼の告白に私は動揺した。たまに魚を分けてくれる仲のいい釣り人達さえ、その事を知らせてくれなかった。急な別れを切り出す彼に激しく詰め寄る私。すると彼は申し訳なさそうにこう言った。「ごめん、引越し先のマンションは猫禁止なんだ」


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