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140字小説【待ち遠しい】

「珍しいね、うちに遊びにくるなんて」「珍しいのは三階建ての君の家だよ。今日帰ってくるかもしれないんだ」港町に建つ友人宅。その三階の部屋の窓から海を眺めていた。「そういうことか!今日だといいね」友人は僕に双眼鏡を手渡した。母が言ってた。遠洋漁業に出てる父が帰ってくるかもしれないと。

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