見出し画像

140字小説【遠い日の記憶】

「てー離さないで!」「大丈夫!漕ぎ続ければ倒れないから!漕いで!漕いで!」そこは公園内の小さなグラウンド。小刻みに振れる自転車のハンドルを、かろうじて制御しながらグルグルと周回する幼い娘。「はい、いいよ、ブレーキ!一人で乗れたね!」二十歳になった娘を見て思い出した、遠い日の記憶。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?