【IronFX】 FX取引におけるスプレッドとは？
外国為替市場での取引は、ある通貨を固定為替レートで別の通貨と交換することを意味します。その結果、通貨の価格は別の通貨での価値で提示されます。スプレッドとは、FXブローカーが通貨を売却する際の価格と、ブローカーが通貨を購入する際の価格の差を指します。
通貨ペアは、ビッド(bid、買い)価格とアスク(ask、売り)価格の2つの価格で構成されています。基準通貨を買うために支払うアスク(ask)価格とは対照的に、ビッド(bid)価格は基準通貨を売ることができる価格です。FX用語では、スプレッドは通貨ペアの買値と売値の差です。通貨ペアのベース通貨は左側に表示され、クォート通貨は右側に表示されます。
通貨ペアの気配値は、最初の通貨1単位を購入するのに、2番目の通貨がいくら必要かを示しています。実際の市場価格は常に、提示された買いコストと提示された売り価格の間のどこかにあり、その差額が提示された買い価格となります。
外国為替市場には、FXブローカー、個人投資家、投資会社、金融機関、政府など多数の参加者がおり、1日の取引高は7兆5,000億ドルにのぼります。このような高い取引活動は、通貨需要、為替価格、外国為替スプレッドに影響を与えます。
外国為替スプレッドの仕組み
FXの世界では、大半の通貨ペアが手数料なしで取引されています。一方、スプレッドは取引のコストです。言い換えれば、すべての取引が支払わなければならないコストです。FXブローカーは手数料の代わりにスプレッドを取引コストに上乗せするため、アスク価格がビッド価格より大きくなるのです。
スプレッドの大きさは、取引する通貨ペアのボラティリティ、取引金額、利用するブローカーなど、さまざまな要因に影響されます。EUR/USD、GBP/USD、USD/JPY、USD/CHFは、最も人気のある主要通貨ペアです。
投資家はブローカーのスプレッドに注意する必要があります。なぜなら、各取引はスプレッドおよびその他の関連手数料を支払うために十分な利益をカバーまたは得なければならないからです。加えて、各ブローカーはスプレッドを拡大することができ、それによって取引ごとの利益が拡大します。ビッド - アスクスプレッドが大きいと、トレーダーは買うときに多く支払うことになりますが、売るときには少なくなります。言い換えれば、各FXブローカーはわずかに異なるスプレッドを請求し、通貨取引のコストを増加させる可能性があります。
スプレッドの見積方法
米ドルとカナダドルは、ペア（USD/CAD）で頻繁に引用される2つの例です。米ドルはベース通貨、カナダドルはカウンター通貨で、しばしばクォート通貨として知られています。
例えば、1ドル（米ドル）を買うのに1.25ドル（カナダドル）かかる場合、通貨ペアUSD/CADは1.25/1または1.25に等しくなります。ベース通貨は米ドルで、クォート通貨またはカウンター通貨はカナダドルです。言い換えれば、換算レートはカナダドルで表示されるため、1米ドルは1.25カナダドルに相当します。
しかし、特定の通貨は米ドルで提示されるため、米ドルが提示通貨となります。例えば、1.28米ドルの換算レートでの英ポンドの相場価格は、1.28ドル（米ドル）となります。基準通貨はポンドで、その為替レートは GBP/USD で表されます。
関係する通貨によって、スプレッドは狭くなったり広くなったりします。通常、2つの価格間のギャップは1～5pipsです。ただし、市場の状況によっては、スプレッドは変動し、いつでも変更される可能性があります。
FXのスプレッドに影響を与える要因
ブローカー以外にも、FXのスプレッドを増減させる要因があります。
取引が行われる時間帯
取引が行われる時間帯は重要です。例えば、欧州の取引は米国のトレーダーにとっては早朝に始まり、アジアでは米国と欧州の投資家にとっては深夜に始まります。アジアの取引時間中にユーロの取引を行った場合、通貨スプレッドは欧州の取引時間中に行った取引よりも大幅に広がる可能性が高い。
簡単に言えば、通常の取引時間帯でなければ、その通貨を取引するトレーダーがあまりいないため、流動性が不足するのです。市場の流動性が低いということは、市場参加者が少ないということであり、通貨の売買が難しくなります。そのため、FXブローカーは、ポジションを手仕舞いできない場合に損失が発生する可能性を考慮してスプレッドを引き上げます。
市場イベントとボラティリティ
政治的・経済的イベントもFXスプレッドを広げる可能性があります。例えば、米国の失業率が予想を大幅に上回った場合、ドルは大多数の通貨に比べて確実に弱くなるか、価値を失うでしょう。このような出来事が起こると、為替市場は急速に動き、非常に乱高下する可能性があります。
市場イベント中の通貨価値の大幅な変動により、FXスプレッドはかなり大きくなる可能性があります。FXブローカーは、イベントによる変動時に真の為替レートを決定することが困難であると判断し、損失を被るリスクの増加を反映するため、より大きなスプレッドを請求せざるを得なくなることがあります。
FX取引におけるpip spread
価格提示の最後の小数点（0.0001に相当）と、通貨ペア価格の最小単位の動きをpipと呼び、スプレッドの計算に使用されます。pipが小数点第2位（0.01）である日本円を除き、ほとんどの通貨ペアがこの特徴を持っています。
スプレッドが広いほど、2つの価格間の価格差が大きいことを示し、一般的に流動性が限られ、ボラティリティが高いことを意味します。一方、スプレッドが小さいほど流動性が高く、ボラティリティが低いことを示します。スプレッドが狭い通貨ペアを取引すると、結果的にスプレッドコストが低くなります。
FX取引中のスプレッドは一定または変動します。FXペアのスプレッドは予測不可能であるため、通貨ペアのビッド価格とアスク価格の変動に伴って変動します。
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