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[頭を鍛える方法]頭脳とは所詮肉体である

頭脳とは、現代社会の階級を形作る最も重要なファクターであり、勉学に取り組むことは、何よりも優先されるべき正義だと考えられている。子供の頃は遊んでばかりいると、「勉強はしたの?」「将来成功できないよ?」などと口酸っぱく言われた経験は誰しもあるはずだ。現代社会では、年収と偏差値にはきれいな相関関係がある。学校のテストで良い点をとるには、必死に単語を暗記したり、難しい数式を分解したり、味わい深い文章を読み取ったりする能力が必要だ。少しでも偏差値を挙げるため、良い大学に行くため、様々な観点から「頭の体操」に注力する。この受験産業は今や日本の一大産業であり、幼い頃から“知育玩具”だったり、“早期英語教育”だったり、“そろばん”だったり、あの手この手で子持ちの親から金をむしり取る商品が存在する。

したがって今回は、「これをやっておかないと、取り返しがつかないですよ?」などという不安解消マーケティングに乗せられないためにも、正しい脳の鍛錬方法を読者諸君にお伝えしよう。
 

まず、冷静に考えてみてほしい。知能とは、精神的なスキルやスピリチュアルなどではない。ただの「頭脳」であり、神経細胞のつながりから生まれる因果関係にすぎない。それは、限りなく物質的な作用だ。他の国のことはよく知らないが、日本ではアニメやらマンガやらの影響で心身二元論が浸透しており、心と身体は別だという考えが広まっている。しかしながら、心は身体の一部であり、この世に存在するのは、物質的な身体だけだ。この考えを念頭に置いて、以下の頭脳鍛錬方法を熟読してほしい。
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太古の昔、私達は食物を探し、手に入れ、蓄えるために学習能力を獲得した。学習にはグルコースという燃料が必要であり、燃料を見つけるには学習が必要である。人類はこのサイクルを保ち続け、進化してきたのだ。脳の学習能力は、ニューロンの数や質(結びつきのこと)によって保たれているが、諸君の実感通り、老化・ストレス・うつ状態などによってだんだんと減少していく。

しかし、最近になって神経科学界で以下の革命的な事実が発覚した。
・大人以降もニューロンは運動によって生成され、環境からの刺激で結びつき残る
・人間(脳)には成長するか衰退するしかない


つまり、「脳の基本性能を上げるには、運動しかない」ということだ。もちろん、成長期の子供は普通に過ごしているだけでニューロンは増えるが、ここに良質な運動睡眠食事が加わることで、脳の発達にブーストがかかる。いくら勉強しようが、机に座っているだけではダメなのだ。日本人は、ド○クエ等ゲームの影響で、人間にはスキルポイントがあり、知能特化型賢者か体力特化型武闘家にしかなれない!といった感覚があるが、むしろ逆である。頭脳と体力は決してトレードオフなどではなく、シナジーの関係性なのだ。よくよく考えてみると、これは実世界の現象に合っている。中学くらいまでは遺伝子の基本スペックでガリ勉タイプが猛威を奮っているが、高校くらいからはむしろ運動部に入っている生徒のほうが勉強できたりする。これは成長期に運動したことによって増えていた神経細胞が成熟し、高校以降の複雑な学習過程で本領を発揮し始めた結果なのではなかろうか。ただし、闇雲に運動しているだけでは意味がない。運動によって獲得するのは「ニューロンの増加」のみであり、その結びつきにはあまり影響しない。増えたニューロンを複雑に密接に結びつけていくためには、ややこしい動作や思考に取り組むことが必要なのだ。つまり、学生生活における部活と学習のサイクルは大変理にかなっていたということになる。だが、文化系の部活動に所属していた諸兄らも落ち込むことはない。この知見のポイントは、「“大人以降も”頭脳を鍛えることができる」という点にある。大人も子供も以下に示す頭脳成熟メソッドに取り組もう。

まず、ニューロン生成のための運動の中でも最も好ましいのは、複雑な思考を伴う有酸素運動である。特に、常に運動しつつ瞬時の判断を求められるテニスが良いだろう。老後にも楽しめることから、習得によって得られるメリットが大変大きいスポーツでもある。また、体操やクライミング(ボルダリング)なども良い。有酸素運動の強度は落ちるが、身体バランスをとる動作には複雑な神経系の繋がりが必要であり、とても有効な鍛錬方法である。ただ、どれも初学者には少々ハードルが高いので、ランニングや筋トレといった単純な運動からスポーツの習慣をつけるのが良いだろう。基本的には、どのような運動でも強度さえあれば成長に作用する。

そして次に、ニューロンを結びつける作業や思考だ。もちろん、単純に日々の学習でも良いのだが、例えば、楽器の演奏や手芸なども並行してやると良い。これは筆者の私見だが、進学校にピアノ経験者が多いのは、複雑な手の動きがニューロンの結びつきに作用しているのではないかと思う。まぁこの項目は、机に座って学習ばかりしている現代人は、あまり意識しなくても良いかもしれない。わたしたちはとにかく運動不足なので、身体を鍛える習慣をつける、ということをまずやってほしい。

とはいえ、ここまで読んでくれた人でも実際にやってみようと思う人は少ないだろうから、一つ脅しておく。知見の2つ目に、「脳には成長するか衰退するかしかない」というものがある。我々は、数学や機械の影響でゼロやニュートラルが存在すると思いこんでいるが、実世界では何もしなければ衰えるし、何かに挑戦すれば成長する。つまり、ゲームの世界ではレベルは上昇しかないが、現実世界では下がるのが自然状態だ。そこに現状維持という選択肢は存在しない。やらなければ衰え死にゆくのみだ。夏目漱石大先生は、「精神的に向上心のないものは馬鹿だ」といったが、「精神的に向上心のないものは馬鹿にならざるを得ない」のほうが正しいだろう。

この事実を知ってしまったが最後、同志諸君はこれから一生、怠惰な時間を全肯定することはできない。自堕落で受動的な、あの甘美な時間はもう訪れないのだ。現実世界の厳しさを知り、怠惰な者たちを軽蔑しながら、修羅の道を歩もう。今後は、「運動」に関する生活編の記事も更新する予定なので、是非参考にしてほしい。

運動に伴う食事の記事は先に出してしまったので、まずはこちらを参考までに。
>> [黄金レシピ]人間用の餌を作る方法

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