"二次創作"とは何か。作品の"ファン"とは何か。

他人を批難する意図は無く、ただの独り言です。
「"二次創作"はこうあるべき」とか「作品の"ファン"はこうあるべき」とかの面倒なことを他人に押し付ける意図もありません。

いつものように即売会にサークル申込みしようとして、ふと思いました。

果たして、自分はその作品のファンなのだろうか? と。

世界には大量のアニメ・漫画・ラノベ・ゲーム etc. があり、そしてそれらには多くの二次創作作品が存在することでしょう。
その中で「作品のファン」とは何なのだろうか。

まぁ申し込みしようとした即売会は博麗神社秋例大祭で、"作品"は「東方Project」のことなんですね。
自分は「東方Projectのファン」なのだろうか? と。
東方Projectのファンって何なんでしょうね。
全作品をプレイして、CD聞いて、各種書籍を追っていればいいのか?
そうでない人は違うのか?
古い作品をこすり続けている人は東方Projectのファンか?
新しい作品に興味が無くなったらファンではないのか?
自分は、まぁ"理想的なファン"ではないのでしょう。
原作は所持していますが、真面目にプレイしたのが紅魔郷・風神録・紺珠伝・天空璋・秘封NDくらいで、虹龍洞はインストールしただけで起動してません。
CDは未知魅知・セプテントリオン以外は持っており、取り込んでいますが、曲を一つ一つ味わっただけではない。ブックレットも一通り流し読みしただけ。
書籍もあまり持っていない。香霖堂・文果真報・グリウサ・人妖名鑑・外來韋編くらいでしょうか。漫画系は白月精・小説版儚月抄以外は持っている気がします。
ですが、自分はそれらを受動的に、上っ面だけを摂取するだけで、深くは踏み込まない。「考察」をしない人間です。
台詞も、ブックレットも、書籍も、漫画も、その演出とか裏に隠された意図とかを考えることをしない。ただ「へ~」と目に入ったことを摂取するだけの人間です。
これは東方に限った話ではなく、コンテンツ全般に対してそのスタンスなんです。
色々考えてる人はすごいなぁと思ってます。

そんな自分でも、二次創作は割りと楽しく摂取してるんですよね。
正直に言ってしまえば、自分は「『東方の』ファン」ではなく、「『東方の二次創作の』ファン」なのでしょう。
しかも、キャラ・ジャンル・作品で無条件に好きなわけではなく、特定のクリエイターの作品を好む傾向があるので、より正確に言えば「『特定のクリエイターが作る』『東方の二次創作の』ファン」なんでしょうね。
なので極論、その下地となっている原作要素の多寡はどうでもいいということになるのかもしれません。
下地が別の作品でも、それが自分好みの作品で、好きなクリエイターの二次創作なら、それでいいのでしょう。
こんなことを言うといろんな方面からお怒りの声を頂戴するかもしれませんね。

てか「二次創作」って何なんでしょうね。
考えてみましたがよく分かりません。
定義としては

既存の著作物を基にして、脚色などを加え、副次的に創作を行うもの。原作者ではない別人が、作品の登場人物や各種設定などを利用して独自の作品を創り上げることを指す場合が多い。二次創作によって作られた作品は二次創作物、または二次的著作物と呼ばれる。

実用日本語表現辞典

らしいですけど、それって二次創作は原作と世界観を共有しながらも、それを書く/描く人で別の独立世界ってことになるんでしょうか?
つまりそれって、「二次創作」と「キャラのガワを借りた人形遊び」って紙一重じゃないですか?
二次創作に登場するキャラは、原作から得たイメージを元にクリエイターが想像したキャラなわけで、原作のキャラとは違う。まぁこれは当たり前のことなんでしょうけどね。原作のキャラと一緒ならそれ原作なので。
その際の「創作」の度合いってどんなもんなんでしょうね。
多かれ少なかれ、二次創作のキャラには作者の妄想や願望が含まれていると思っています。つまり、そこには二次創作者の「このキャラはこうだろう。こうあってほしい」というイメージが混じっている。
でもそれって、一歩間違えればキャラへのイメージの押し付けになるし、「二次創作」から「人形遊び」への転落になるのではないでしょうか。
二次創作続けてるとさ、「原作の◯◯(キャラ)」じゃなくて、「クリエイター✕✕の◯◯(キャラ)」に変わっていきませんか?
キャラが独り歩きし始める。二次創作から、そのガワを借りた人形遊び・紙芝居に変化していく。
口調さえ似てればいいのか、背景設定さえ踏襲してればいいのか、キャラの解像度だけ高ければいいのか。
キャラを元に考えているわけではなくて、話や展開が先にあって、そこにキャラを当てはめ始めたら、それは人形遊びってことになるんでしょうかね?
いやまぁ二次創作って"if"の世界で、作者の「見たい」という願望の元で作られてるんで願望が含まれるのは仕方ないことなんでしょうし、大いに結構。楽しませていただいていますので。
でも二次創作者の「このキャラ好き」ってなんなんでしょうね。
「原作のキャラ」が好きなのか、「自分や他多数の人間の妄想・願望・イメージから作り出された人形」が好きなのかどっちだよ。

漫画とかならまだ二次創作が分かりやすいんですけど、イラストとかグッズとかになるともう何も分かんねぇ。
それが「二次創作」なのか、「人形遊び・きせかえ人形」にすぎないのか、判断つかないんですよ。
正直、シチュエーションが先にあって、そこに後からキャラ当てはめてるのが多いんじゃね、とも思いますけども。
まぁ見る分にはどっちでもいいんですけどね。
怒られそうですけど、俺好みの"かわいさ"があれば別にどっちでもいいですよ。
グッズでの人気キャラとかの背後に原作の要素ってもはや存在してるのかも俺には分かんないです。
あれ"二次創作のキャラ"としての人気であって、"原作のキャラ"って混じってるんですか。

音作品も俺にはよく分かんねぇですわ。
原作要素なんか聞いても分かんねぇ。
サークル単位で買ってるし、曲調とかBGMとかが良いから好き。その背後にあるものなんかぶっちゃけ意識してない。
逆に意識できてる人すごくない?
俺はVo.有を主に聴くので特にその影響が強いんでしょうけどね。

それで後気になるのが、二次創作の中で「原作」を元にしている作品ってどれだけあるんでしょうか。
原作厨ではないし、面倒なことを言う気は無いんですけど、二次創作の源流って「原作」であるべきなんでしょうね。
でも、世の中にはそうではない二次創作もたくさんある気がします。
誰かの「二次創作」に影響されて、「二次創作」を始める。その場合、後者には「原作」の要素が入るのでしょうが、前者の影響が混じる。言うなれば「三次創作」と呼ぶべき作品となる。
そういう"子"が生まれるのと同じように、さらに"孫"、"曾孫"が生まれていくこともあるかもしれませんね。

まとめると

  • 多分俺は多くの作品において、「その二次創作のファン」な気がする。

  • 「二次創作」が何なのか考えても分からない。



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