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随想(エッセイ)

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その時、浮かんだことを書いたもの
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#随筆

「じぶん」を、探してみる。

よく、見てみると、私が『自分』とよんでるものは、過去の記憶だったり、親や世間のスリこみだったり、洗脳だったり、単なる外から(あるいは過去からの)情報の集まりで、実は、自分が思うほど、自分由来のものではないと気づく。 『自分』が信じていることは、どこかで習ったり、聞いたりしたことの中から、自分で選んで、信じてることだし、好きなことも、過去の経験に通じている。 過去の経験、出会った情報などが、今の、『私』を決めている。 全然違う環境に生まれ、全然違う情報や学習に触れて、今日

人生ムリゲー論

ツィッターで以前、「生きるというのは、ムリゲーである」という感じのことを言っていた人がいて、これ、私の場合、当たってます。 もちろん、そんなこと全然ない、という方も多いと思います。スイスイ泳いげているなら、そのまま、どんどん進んでいかれるのが良いと思います。 でも、私は、生きるのは、ちぃっと、大変だなぁという感じ、かなり若いころからしていましたし、52歳の今も、大して変わりません。 ところで、「ムリゲー」という言葉ですが、私は、15年以上外国に住んでいるせいか、自分の理

電気羊とアンドロイドの話

映画『ブレードランナー』の原作は、『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』という作品である。ずいぶん前に読んだので、かなり、あやふやなのだが、主人公は、アンドロイドと呼ばれる人造人間のハンターで、ある時から、自分自身が、アンドロイドなのか人間なのかで、悩むようになるという内容だった。映画の『ブレードランナー』では、追われる方のアンドロイドが持つ、人間的な死を恐れる感情と、その悲しみに、焦点が当たっていたように記憶している。『トータルリコール』という映画の原作者も、『アンドロイドは

日本で買った包丁で、指を4回連続で切って、気づいたこと

10年ぶりに日本に帰国、50日ほど滞在、アメリカに戻って、2週間ほどがたった。久しぶりの大陸間移動は、体にすごい衝撃で、日本では、3週間くらいは体調がすっきりしなかったし、こちらでも10日ほど、時差ぼけでが続いた。朝5時台に目が覚めるし、夕方眠くなって3時間ほど寝てしまう。やっと、ここのところ、平常運転に戻ったところだ。 さて、日本で、買い物をいくつかしたのだけれど、その一つが包丁。もちろん、アメリカでも包丁は売っているが、よく切れる包丁が安価で手に入るのは、日本だと思う。